幸せを君に２

不思議な気持ち ページ7

「え…北山さんが…？」


Ki「…。」


お風呂上りの彼女の髪を乾かしてあげる北山さん、これすれば喜ぶと思うなよって一般女性のコメント。
さっき私も同じことしてもらって、すっごく嬉しくなったのに…

そう思っていると彼女に目隠しを…

「目隠しはちょっとこわいかも…」

無意識につぶやいてしまう。

でもベッドまでの誘導が優しい感じだし、目隠しを取る時の北山さんはなんだかすごくお茶目でかわいらしいなって思った。

そしてそのあとにシンプルな言葉での真剣なプロポーズ。
優しい北山さんにあんなふうにプロポーズの言葉を言ってもらえて優しい目で見つめてもらえたら、その前の目隠しとか忘れちゃうくらいドキドキしちゃいそうだなって思った。

そしてそれと同時に自分だったら…なんて自分に置き換えて見てる自分に気付いて恥ずかしくなった。


さらに、この女優さんいいな…

なんてそんな風に思ってすこしもやもやしている自分に気付いて戸惑う。
どうしてそんな風に思うのか、自分でもこの不思議なもやもやした気持ちが何なのかわからなかった。


１位が藤ヶ谷さんだと発表されてCMになる。


Ki「俺だせー…」


CMになったと同時くらいに北山さんがそう言う。


「そ、そんなことないですよ。北山さんのプロポーズも素敵です！！」


Ki「いやいやいいよ、そんなお世辞言ってくれなくて…すっげー恥ずかしいの見られちゃったなー…」

「ほんとですよ…？私なら嬉しいです。あのプロポーズでも…北山さんになら…」


そう言うと北山さんは驚いたような表情で私を見た。
自分が少し恥ずかしいことを言ってしまったことに気付きテレビに視線を戻すとちょうどCMが終わって藤ヶ谷さんのVTRが始まった。

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