幸せを君に２

ケーキと藤ヶ谷さん ページ16

お昼ごはんを食べ終わってから、藤ヶ谷さんが買ってきてくれた可愛いケーキを北山さんが淹れてくれたコーヒーと一緒に楽しむ。

最初に選んで良いよって言ってくれたから、スフレチーズケーキを選んだ。



F「チーズケーキが好きなの？」


「はい、スフレのチーズケーキがふわふわしてて好きです。」


F「他には？」


「え？」


F「他にも好きなもの教えて？」


「ケーキだったらフルーツがいっぱい乗ってるタルトとかも好きですし、ミルフィーユも好きです。上手には食べられませんけど…」


F「ミルフィーユって食べるの難しいよね。崩して食べるのが正解だって聞いたことあるけど、その崩し方がむずかしくない？」


「バラバラになっちゃいますよね…」


F「クレープとかパンケーキとかも好き？」


「あんまり生クリームがこってりしてたり多すぎたりしなければ好きです。」


F「クレープみたいなのがお皿に乗ってるガレットって知ってる？」


「はい、何かで見たことはあります。」


F「今度一緒に食べに行かない？」


「え？…えっと…」


F「ダメ？」


「ダメではないんですけど…」


そう、ダメではない。
何かの雑誌だったかテレビだったかで見たガレットというスイーツはとても美味しそうで、いつか食べてみたいと思っていたものだった。

でも今の私は藤ヶ谷さんと二人でいられるかが心配。
前から藤ヶ谷さんと二人だと緊張してしまってなかなかうまく話せなかった。
私の中では藤ヶ谷さんと二人でというのは結構ハードルが高い。


F「俺と二人じゃ不安かな…？」


「不安と言うか…緊張してしまいます…」


F「北山は？」


「北山さん？」


F「北山には緊張しないの？」


「北山さんは…大丈夫です。お世話になってますし…」


F「そっか…。Aちゃんが嫌がるようなことは絶対にしないって約束する。だから一回俺と出かけてみてくれないかな？」


「えと…わかりました。私でよければ…」


F「ほんとに！？やった！もう変更とかなしだからね！！」


そう言って喜んでくれている藤ヶ谷さんを見ていたら、きっと藤ヶ谷さんと二人でも大丈夫だよね、って思えた。

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