微笑み ページ48
副菜をテーブルに並べていると、宏くんがお風呂から戻って来た。
「今から唐揚げを揚げますね。」
Ki「はーい。」
私が唐揚げを揚げ始めると、宏くんは髪を乾かし始めた。
チラッと様子を伺ってもやはりいつもより元気がない。
ご飯食べて元気になてくれたらいいな…そう思いを込めて丁寧に唐揚げを揚げた。
髪を乾かし終わった宏くんは、ぼーっとソファーに座っていた。
「もうできますよ。」
私がそう声をかけると、ゆっくりダイニングテーブルの席に着く。
私は唐揚げと味噌汁とご飯をテーブルに並べる。
Ki「めっちゃいい匂い。うまそー。」
そう言った宏くんの表情は少しだけ柔らかくなっていた。
「飲み物はお茶で良いですか?」
Ki「んー、ビールにしよっかな。」
私はビールと自分用のお茶を持って席に着き、ビールを宏くんのグラスにつぐ。
Ki「ごめんね。」
ぽつり、と宏くんが急に言う。
「え…?何がですか?」
Ki「メシ、わがまま言って…めんどくさかったでしょ?」
「そんなことないですよ!!大丈夫です!!」
Ki「でも…」
「唐揚げ冷めちゃいますよ?上手にできたので熱々を召し上がってください!!」
本当に気にしていないことだから、空気を換えたくて宏くんの言葉を遮るように言った。
Ki「いただきます。」
宏くんはお味噌汁を一口飲んでから唐揚げを一つ食べる。
Ki「うま…ほんとうまい…Aのメシってなんでこんなにうまくて優しい感じがするんだろ…?」
「喜んでもらえて良かったです。」
Ki「今日さ、朝一めっちゃ苛酷なロケだったの。それでみんなヘトヘトに疲れててさ、午後は別の番組の収録だったんだけど、疲れてたからか頭もうまく回んなくて…いろんな人に心配されちゃってさ…迷惑かけちまったなーってちょっと落ち込んでたんだ。」
「そうだったんですね。」
Ki「でも何か、Aのメシ食ったら元気出てきたわ。」
「よかった…でもムリはしないでくださいね?」
ありがとうって私の方を見てほほ笑む宏くんは、本当に優しい表情をしていて、少しでも力になれたかなと嬉しくなった。
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4It5g(プロフ) - 柊李さん» そうなんですね!!ありがとうございます!!これからも楽しみにしています!!!! (2019年6月5日 21時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - 4It5gさん» ありがとうございます!龍の件、まだ解決してないですから出てきます!!また一波乱起こしてもらおうと思ってますよ( ´艸`) (2019年6月5日 20時) (レス) id: 9e2e057872 (このIDを非表示/違反報告)
4It5g(プロフ) - こんばんは!!いつも楽しく読ませてもらっています!!今後、龍は出てくるのでしょうか?? (2019年6月5日 20時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - ゆーりさん» ありがとうございます!!今晩も遅くなりますが更新予定です!!これからもどうぞよろしくお願いします! (2019年4月23日 19時) (レス) id: 9e2e057872 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーり(プロフ) - 続きが凄い楽しみです。これからどうなるのかなや誰と付き合うのかなとドキドキします。更新楽しみにしてます (2019年4月23日 7時) (レス) id: 5917727acc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊李 | 作成日時:2019年4月18日 0時