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ゆるい声 ページ38

t「あ、おれおれ〜」


スマホから聞こえるゆるい声。
それは間違いなく玉森さんの声で、私はこの電話に出たことを後悔した。
もうキスマイのみんなには関わらないと決めていたから。


t「あれ?繋がってるよねー?もしもーし?」


黙ったままの私に、玉森さんはそう呼びかけてくる。
さすがに無言で電話を切ることは失礼すぎると思い、手短に終わらせようと思った。

「もしもし…」


t「あ、よかったーAちゃん元気ー?」


「そこそこ…です。」


t「前にさ、相談に乗って欲しいことがあるって言ってたじゃん?覚えてる?」


「覚えてます。」


t「その相談なんだけどー、今大丈夫?」


「あの…すみません、やっぱり私には相談に乗るなんてこと出来ません。」


t「え!?いやいやそんなこと言わずにさー、Aちゃんにしか相談できないんだよーう…」


「でも…」


t「楓のこと!」


「え…?」


楓先輩のことと言われると気になる。
断ろうと思っていた言葉が出ず、そのまま玉森さんは話し続ける。


t「俺さ、好きなんだよね、楓のこと。」


「はい…」


t「でも今までずっと幼馴染みやってきたからさー、男として見られてないと思うんだよねー…」


「そう…なんですか?」


t「楓って今彼氏とかいるのかな?」


「…いないとは思いますけど…聞いたことないですし…」


t「そっかー…俺頑張りたいんだけどさ、頑張って良いと思う?」


「え?」


t「やっぱこのまま幼馴染みでいるのキツイんだよね…でもダメだったら幼馴染みっていう関係も終わっちゃうのかなとか思うとなかなか頑張れなくてさ…ねぇAちゃん、どう思う?」


「えと…私にはそういう関係の人がいないので…よくわからないですけど…でも玉森さんは素敵な方ですし、楓先輩も素敵な方なのでとてもお似合いだなって思います。後悔しないようにすることがいいんじゃないかなって。あ、無責任ですみません…」


t「お似合い…かな…?」


「私はそう思います。」


t「ふふふ、ありがと。何か勇気出てきた!!今までよりちょっとずつ頑張って、楓に男として意識してもらえるように頑張るわ!!」


「はい、頑張ってください。」


t「ね、また話聞いてもらっていい?」


「え…」


t「お願い!!!このことはAちゃんにしか話せないんだよー…」


「…わかりました。」


玉森さんの勢いとあまりにも必死な様子の声に押されて、そう答えてしまった。

勇気出た!*玉森Side→←溜息



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設定タグ:キスマイ , 北山宏光 , 幸君   
作品ジャンル:恋愛
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ナナ - ヒロインさんが逃げて助けられたのが本当に良かったです。 (2019年4月18日 12時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)
4It5g(プロフ) - ありがとうございます!!楽しみにしています!!!! (2019年4月17日 7時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - 4It5gさん» ありがとうございます。少しですがアップしました。明日も更新する予定ですので楽しみにしていてくださると嬉しいです。 (2019年4月17日 0時) (レス) id: 61b50e5ecf (このIDを非表示/違反報告)
4It5g(プロフ) - 続きが早く読みたいですー!!!!いつもわくわくしながら読んでます。 (2019年4月12日 18時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます!励みになります!展開はある程度決めているので楽しみにしていてくださいね!!出来るだけ早く物語を進めるように努めます。 (2019年4月3日 16時) (レス) id: 9e2e057872 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊李 | 作成日時:2019年2月1日 1時

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