比べてしまう ページ24
F「ちょっとずつ慣れてもらえたらいいなって思うんだけど、LINEとか教えてもらえないかな?」
食事が終わり、そろそろ解散にしようというタイミングで、優しい笑顔の藤ヶ谷さんは私にそう言った。
少し緊張したけど、LINEを教える。
そうするとじゃあ俺も―なんてゆるい感じで玉森さんとも交換することになった。
今日の食事でわかったのは玉森さんはゆるふわな雰囲気で楓先輩ととても仲がいいということ。
藤ヶ谷さんは私の飲み物がなくなると声をかけてくれて、代わりに注文してくれたりと、すごく細かいところまで気の付く紳士的な人だということ。
お二人ともすごく優しくて、話すのには緊張もするし、うまく話せなかったけど、それでも心地いい時間だった。
あの人と同じ男の人のはずなのに、あの人とは全く違う。
私が知ってる男の人は怖い人ばかりだった。
なのに北山さんも、藤ヶ谷さんも、玉森さんも、全然違う。
この人たちも怖い部分があるのかな、とか考えてしまう。
家に帰ってもあの人と比べるようなことばかり考えてしまう。
どうして私はあの人と出会ってしまったんだろう。
世の中には北山さんたちのようにいい男の人もいるのに…
でも北山さんたちのこともそんなに知らないし、もしかしたらあの人と同じなのかもしれないし…
そんなことばかり考えてしまっていた。
私はあの人から目に見える傷と、目に見えない傷の両方をつけられた。
そのせいで男の人が怖くなり、苦手になった。
そのせいで夏でも半袖を着られない。
そのせいでおしゃれを楽しむことも減った。
そのせいで恋もできなくなった。
そのせいで…笑えなくなった。
楽しかったはずなのに、こんなことを考えてしまったせいで台無し。
やっぱり、私はあの人から本当の意味で解放されることは永遠にないみたいだ。
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ナナ - ヒロインさんが逃げて助けられたのが本当に良かったです。 (2019年4月18日 12時) (レス) id: 2f50dbd382 (このIDを非表示/違反報告)
4It5g(プロフ) - ありがとうございます!!楽しみにしています!!!! (2019年4月17日 7時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - 4It5gさん» ありがとうございます。少しですがアップしました。明日も更新する予定ですので楽しみにしていてくださると嬉しいです。 (2019年4月17日 0時) (レス) id: 61b50e5ecf (このIDを非表示/違反報告)
4It5g(プロフ) - 続きが早く読みたいですー!!!!いつもわくわくしながら読んでます。 (2019年4月12日 18時) (レス) id: ca5fd267e4 (このIDを非表示/違反報告)
柊李(プロフ) - ナナさん» コメントありがとうございます!励みになります!展開はある程度決めているので楽しみにしていてくださいね!!出来るだけ早く物語を進めるように努めます。 (2019年4月3日 16時) (レス) id: 9e2e057872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊李 | 作成日時:2019年2月1日 1時