派手男 ページ5
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「鴉の伝言で向かったのはいいが…」
背後から聞こえてきた声に振り向く。
そこには、見た目がすっっごく派手な筋肉質の男が立っていた。
白髪に赤い瞳、左眼の化粧？、ギラギラと揺れ動く物体、あれは鉱石だろうか？また、それが大きく装飾された額当て、上腕に通された金色に光る腕輪、それに…
駄目だ、埒があかない。
この目の前の男、情報量が多すぎる。
多分、陽キャの部類、カースト上位に位置するのだろう。
ヤバい、苦手かも…。
私の苦手センサーの警報が鳴り響く。
此奴に関わるな、碌な事がないぞと(失礼)
「小娘」
「……！私？？」
「お前以外に誰がいンだよ」
ですよねー、と自分自身にツッコミを入れる。
目の前の派手男(仮名)は、私の足元に転がる鬼に指差し、「お前がやったのか」と一言。え、どーしよ…これって正直に、「はい！私がやりました！」と言うべきなのか？
いやいやいや。
女一人が鬼三人を負かしましたとか、普通に考えてあり得ないでしょう。だって武器使った形跡とかないし？余計怪しまれるのがオチな感じして草しか生えん。
ってことで、
「森を歩いていたらこの人喰い達に出会い…どちらが先に私を喰べるかで喧嘩が始まり、そして、目の前で彼等が殺し合いを始めたんです！！」
嘘吐かせてもらいます。いやだって、この派手男からなんかヤバいオーラを感じる。ピリピリとして、皮膚に悪寒が走る程の気配、殺戮を続けてきた私の勘からみるにこの男、ただの人間ではない。
幸な事に私の赫子は見られていなし。
クナイでの攻撃の際に、引っ込めたのが正解だった。
「騙されるな鬼狩りの男！」
すると突然足元に転がる鬼が叫び始めた。
「此奴はテメェ等人間とは違ぇ！！！」
「！？」
ッ！？このクソ鬼ぃぃいい！！！！
余計な事言ってンじゃあねぇぇええええ！！！！
心の中で暴言を吐く私を他所に、鬼は言葉を繋げようとまた口を開こうとした時だった。派手男が自身の背後に手を伸ばしてナニかを抜いた。みるとそれは、一際大きな刀。
「お前は黙ってろ」
そう囁くと、その大きな刀を鬼の首一直線に振り下ろす。切れ味がよろしいことで、見事に斬れ落ちた鬼の首は地面に転がり、そのまま塵芥となって消えていった。
「……」
「ンだよ」
「……………いや」
ほら、私の勘に狂いは無かった。
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アゲハ(プロフ) - あくわいさん» 私の誤字でした。ご指摘感謝します。 (2022年1月9日 20時) (
レス) id: 6f074cf7a7 (このIDを非表示/違反報告)
あくわい - あの………凄く言いにくいんですけど………多分「ツテ」じゃなくて「ツケ」だと思うので………一応調べてみてください……… (2022年1月9日 18時) (レス) id: d8c2d43c86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アゲハ | 作成日時：2022年1月3日 12時
