ma fleur cherie 3 [親世代]

4-38 ページ39

.


学年末試験も終わり、この学年のホグワーツ最後の日。最後の晩餐も終わり、荷物を整理していたAはどこか浮かない顔をしていた。


「もうっ、またAは浮かない顔して！そんなにこの前の試験の結果に落ち込んでるの？」

「もう、エリー。そっとしといてあげなよ。Aも勉強頑張ってたんだから、無理ないよ。」

「またステラはそんなこと言って！8位よ！？どこが悪いって言うの！？私なんて...まだ得意だった薬草学にまで補習に呼ばれたんだから!」

「はいはい。」

「あはは、エリーってば。」


そう言って、いつものように部屋に明るさを取り戻してくれるエリーにAは感謝した。Aは試験の結果のことで落ち込んでいる訳ではなかったが、他の三人もわかっていた。母が亡くなって、ホグワーツに戻って来てからも普段通りに接してくれる彼女達は、Aにとって最高の親友達だった。


.

「もうっ、どうしようっ！またママに怒られるわ！」

「あはは、エリー頑張って。」

「笑わないでよ、ヘレン！」


三人がまた冗談めかして騒いでいる中、またAは考え事にふけった。

(この前のシリウス、なんだか変だった。もしかして... ___ いや、ないないない。彼には好きな人が居るし、彼も私のリーマスとのこと応援してくれてたじゃない！そう、彼は本当に友達思いなだけなのよ！)


「あー！またAが考え事してる！一人でなんでも考えてないで、私達にも話してよ！」

「...うん！お話しよ！」


そうして、またAは笑顔で素敵な親友達と夜まで沢山話した。今年の楽しかったことや、辛かったこと。色々な話をしたが、どの話をしている時も、この四人で過ごしている瞬間が、何よりもAにとっては幸せなものだった。


.

続編について→←4-37

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す