10月18日 諦めなかった日 ページ26
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俺が江戸に来た頃には、Aさんはもう17歳だった
彼女は江戸で評判の団子屋で働いていた
まだチビだった俺からすれば本当にお姉さんって感じで
弟のように可愛がられていたと思う
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憧れのようなものを感じていたが
花のような笑顔には好意を抱いていた
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「Aさん!俺と付き合って下せェ!」
初めての告白は12歳の頃
彼女は19歳だった
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「ありがとう^^でもごめんなさいね」
申し訳なさそうな笑顔で俺をフった
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「なんで?俺じゃだめ?」
「うーんと・・・
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そういうわけじゃなくて、ね?」
「俺、もっともっと強くなるから!
Aさんを守れるくらい!」
「・・・んー、でも・・・
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ありがとうね^^小さな隊長さん」
そう言って最後はいつも俺の髪を優しく撫でてくれた
ガキの俺は、そんな小さな事にもドギマギしてしまう
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『いつか絶対俺の彼女にする』
無謀だと思わなかった
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いつもにこにこしているAさんが大好きだった
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「こんな事じゃあきらめないから!」
「はいはい」
「嘘じゃねぇですぜ!本当でさァ!」
「おい総悟!いつまで喋ってんだ!早く行くぞ!」
「うるせぇ土方!
じゃあAさん!
また明日も告白しに来まさァ!」
「はーい!楽しみにしてますね」
背の低い俺に合わせて手を低く振ってくれた
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・・・まぁ、俺をガキ扱いするAさんにはむかついていた
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それから1年後も懲りずに告白し続けた
「好きでさァ」
「ふふっごめんなさいね」
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その1年後も、その次の年も告白し続けた
「今日も好きでさァ 俺と付き合って下せェ」
「それもう挨拶みたいだね!」
「真剣に言ってんでィ」
「はいはい そうでしたね^^」
笑顔に振られ続けた
本気だと思われてないのは分かっていた
本気だと分からせるためにAさんだけを追い続けた
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どんな女が俺に近づいてきても興味なんてなかった
俺はやっぱりAさんしかいないと思った
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ののか - ありがとうございます!更新がんばりますね!!(*^^)v (2016年3月23日 22時) (レス) id: 2c63d92311 (このIDを非表示/違反報告)
前原@無理ゲーはパス - とても面白いです! 更新、ファイト( ´ ▽ ` )ノ (2016年3月23日 21時) (レス) id: b2745d9692 (このIDを非表示/違反報告)
ののか - よろしければ感想よろしくお願いしますm(__)m (2016年3月12日 16時) (レス) id: 2c63d92311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おはなののか | 作成日時:2016年3月3日 22時