【SERVAMP】末っ子は椿だと思ってた？-2-【男主】

だい65わ 作戦パターンD ページ25

《虎雪side》



───“だい62わ”と同時刻



それは突然現れた

大きな、大きな黒い獣

あれには勝てない、かもしれない

本能的にそう察した

今相手している奴らなんかと比べものにならない

だって、この感じ

まるで───



キ｢シワス！1回下がりなさい！｣

ハッとして前にいた手品師に一撃入れてからキャッシーの前まで下がった

何かあったら僕が守らないと

……ん？

虎｢…城田真昼？｣

黒い獣の上に見覚えのある人がいた

真昼が乗ってる？

じゃあ、もしかしてあれは

キ｢シロタマヒル？じゃああれがレオが教えてくれてた1番目の本来の姿なのね｣

いや、にしてもデカくない？

確かにデカイとは聞いてたけどさ、

ぶっ壊した窓から部屋に来て、人型の1番目と背中合わせで現れた城田真昼

…カッコつけの主人公気取り？

城田真昼がやってもなぁー…、イマイチ

むしろ厨二病に見えて笑えるんだけど僕だけ？

待てよ、もしあれが頭だったら…



『遅くなって悪い。さあ…行くぞ 虎雪(シワス)』

『諾！』



やっば超カッコイイ！！

いやもう｢イケメン！抱いて！！｣って鼻血出すかもしれない

しかも、頭と背中合わせとか…！

幸せすぎてマジやばい

あー、頭マジで尊い…



キ｢ちょっと、何ぼーっとしてんのよ｣



虎｢…ちょっと妄想してた｣

キ｢もう…。ま、別にいいわ。それより、わかってるわよね？このpatternの時のplan｣

虎｢この時…ああ、パターンD｣

作戦パターンD:もし戦闘中にて乱入者が現れ、戦う必要性がなくなった場合

今がその時か

えっと、確か…

虎｢速やかにその場を離れ、残りのメンバーと合流し、可能な場合は5番目と共に脱出｣

キ｢That's right。脱出にはみつるが必要不可欠。上に行くよりそっちと先に合流しましょう｣

虎｢みつるが使えるか否かを先に確認するんだね｣

キ｢そうよ。もしみつるが使えなかったら自分たちの足でescapeすることになるわ｣

コクリとお互いに頷きあって周りを確認する

8番目の下位吸血鬼達は真昼との戦闘に必死

真昼が来る少し前にやってきた7番目と真相がいないイヴは窓際に行った

扉の方向には僕達のみ

…いけるな

少しずつ後ろに下がる

そして僕達に背を向けて1番目が服？を大きく広げて、その背後から真昼が飛び上がった

何か大技でもするんだろう




しかし、チャンスだ




他の誰からの視線からも外れた

ダッと2人してもうスピードで走って、静かにその部屋を後にした

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