【ヒロアカ】もしもの世界『女装男子の場合』【男主】 (ページ5)

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第4話秘密ページ5

授業が終わってからお昼休みになりました

僕は今、大変緊張しております

｢よし、人は少ないわね。これで安心して2人っきりで話せるわ｣

僕、お昼はお弁当で、いつもは緑谷君達と食堂で食べてるんだけど

『ちょっと話したいんだけど、お昼どう？』

断る理由も無かったから、頷いてついてきちゃったんですけども

こんな、中庭の隅っこに連れてきて、何を話されるんだろうっ

不安と恐怖と混乱で心臓がバクバクいってる

｢たぶんバレちゃいけないんだろうし、アタシしか気づいてないから｣

｢…へ？｣

｢だからわざわざこんなところまできたんだけど｣

なんだろう

嫌な予感がする

それは、気のせいではなかったようで

｢アンタ、男でしょ？｣

サァーッと血の気が引いたのがわかった

バレてる！？

え、なんで

やっぱり僕の女装は、そんなすぐバレるようなレベルだった！？

え、じゃ、他の人も気づいてる？

もしかして、彼にも…？

｢あら、やっぱりそうなの？｣

｢お、ねがい、なんでもする、から｣

｢え？｣

｢お願い、黙ってて！ばらさないで！｣

気づいたら、涙もボロボロでてて、そのまま掴みかかっていた

お願い、お願い

そう何回も演田君に

すると慌てたような感じで肩をつかまれて顔をあげさせられた

｢ちょっと！別にそんなつもり無いわよ！確認したかっただけなんだから！｣

｢…かく、にん？｣

きょとん、としてしまった

なんで、確認？

そう思っていると彼はため息をついて座った

隣に座るように誘われてそれに従う

時間がもったいないからと弁当を食べながら彼は話始めた

｢アンタの秘密知っちゃったから、アタシの秘密も教えてあげる｣

｢え、いいの？別に僕…｣

｢アタシの自己満足だから気にしないで。アタシね、女の子が苦手なのよ。昔は“女性恐怖症”なんてレベルでね。今は随分マシになったわ｣

静かに話は続いた

原因は実の母親らしい

演田君の両親は小さい頃に離婚していて、母親しかいなかった

そうは言ってもそこまで苦しい生活ではなかった

多少の贅沢を我慢すれば、普通に暮らせた

けれども、母親はそれに耐えれなかった

元々母親はそこそこ裕福な家庭で育ったらしく、我慢するのに耐えれなかった

そして、金欲しさに

｢家に男を呼んでね、体を売り始めたのよ｣

そこで稼いだ金はすべて母親の趣味に消えてった

服、宝石、ブランド品

演田君は何年もそんな母親を見て

｢女がね、怖いと思ったの｣