★ep4.きみのその色は 1/1 ページ8
旅の始まりの小話。
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「あ……そうだ。……ねぇ、笠貸してもらえない?」
「べつに構いませんが……どうしたんです?急に」
「……髪色へんだろ、こんな派手な色見たことないって、気味悪がられるから。少しでも目立たないように、ずっと被ってたんだけど。川に流されたときに、笠も流れてったんだと思う」
自分の髪の毛をつまみながらそう言う。
「なるほど、そういうわけでしたか……」
と男は合点がいったように顎下で結ばれた紐を解く。
「私は、君の髪の色、きれいだと思いますよ。鳩羽色、というんでしょうか」
そう言いながら男は紐をほどいていた手を私の頭に乗せ、ひと撫でし、一房を指先に絡めとり眺めて、その後笠を頭に被せた。
今までそんなことを言われたことがないので反応に困りそっぽを向きながら、紐を結ぶ。
「……あんた、人たらしの才能がありそうだ……」
「思ったことを言ったまでですよ」
「そーゆーとこ……」
のらり、くらり。地面に映る大小二つの影が足並みをそろえて動き始める。
二人の旅路ははじまったばかり。
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(少し早いですが今日はこのあたりで休みましょうか、天気もいいですし川で水浴びでもして汚れを落としますよ)
(ん、わかったよ)
(……きみ、おんなのこだったんですか……)
(え、ああ……まぁ……いまさら?)
気づかなかった松陽先生
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夢主6.7.8歳くらいを想定しています。
性差なんてそんなころないからわかんないよね〜〜〜という小ネタ。
鳩羽色はくすんだ青紫、です。気になる方は調べてもらえたら。
夢主の設定はあえて詳細書いてないので、読みながら知ってもらえたら、と思います。いろいろ明らかになってきたら、そのときはまとめて出したいです(笑)
今後の展開を課題の傍らに考えていたりするのですが、攘夷戦争とか、原作軸はシリアスが続くので閑話でほのぼのした話やギャグ系が書けたらなと思ってます!
以降★がタイトルの最初につくものは閑話のようなものになります。ご了承くださいませ。
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作者名:きびもち | 作者ホームページ:https://twitter.com/c6h12o6_kbmt
作成日時:2021年5月21日 19時