ep10.拙い忌諱 2/2 ページ33
銀時の真白い頭に、赤色のおはじきを埋め込んだような瞳。私のこのくすんだ紫の髪。それらを包容した彼のことを悪く言われるのは、彼が私たちのことを悪く言うことを許さないと言ったように、私だって許せない。きっと銀時も
役人はそのあとすぐに逃げるように立ち去ったが、帰り際に私を目に捉えて一瞬バツの悪そうな顔をしたのち、チッとこちらに聞こえるように舌打ちをひとつして、街のほうへ戻っていった。
そこでようやく私は歩みを進めて家の敷地内を跨いだ。
「松陽ただいま」
「おかえりなさい、名前。
……今の、聞かれてしまいましたね」
眉を下げて困ったように笑う松陽。
「うん……まあ、バッチリ……?」
「その場の勢いで喧嘩を買ってしまいました。
もう、ここには居られませんね……」
「今回は今までで一番長く住み着いたしさあ……まあ潮時だったってことにしとこーよ」
あんま、気にしないでさあ。もともと流れモンだし。と続ければどこか顔色の浮かばない松陽はそれはそうなんですが、と口ごもる。珍しい様子に、そんなにここが気に入っていたのだろうか、なんて。
「松下村塾もようやく開くことができそう、ってところまで来ていたのでね……」
拠点移して、心機一転ってことで新天地で開塾するのもアリなんじゃない?と提案すると、そうするしかありませんねえ、と苦笑いが返ってきた。
「どうせなら、今後はこんな町外れっていうか、外れも外れじゃなくて、程よく近いところで拠点見つけてさ、手習いも剣も教えてよ」
たくさんの生徒に囲まれている松陽の姿が見れたらってあの日から思い続けてきたからさ。
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(銀時はここから離れ難そうですよね)
(ねー、なんたって)
((茶屋のお饅頭大好きだからね(ですからね)))
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結構な話数を幼少期で使っています。書くのが楽しい。
早く攘夷戦争時代を書きたいなあ、とも思うし、もちろん原作軸も書きたい。でも幼少期書くのが楽しくって……。
ところで百鬼夜行テーマのグッズの告知が青い鳥で来ましたね。作者は悶えました。
酒呑童子の坂田銀時に滾りました。紺色の着流しがお似合いですし、ところどころ大胆に晒されていて舐めるように見ました。あー、公式ありがとう。
妖パロするなら幼女を当てたいですね(突然の癖晒し)
★ep11.それは俄事なんかじゃない 1/3→←ep10.拙い忌諱 1/2
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作者名:きびもち | 作者ホームページ:https://twitter.com/c6h12o6_kbmt
作成日時:2021年5月21日 19時