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九「やぁ!」
『…九十九さん』
九「久しぶりだねぇ諒君。いやAちゃんかな?」
『…どっちでもいいですよ。で、要件は』
九「何か扱い酷くない?」
『気のせいですよ』
九十九は足を組み、Aは一口コーヒーを啜る。
九「単刀直入に言おう。呪霊の居ない世界があるとしたらどう思う」
『(来たな…)_…俺達の給料源が無くなります。でも、亡くなる人は少なくなるかもですね』
真顔で言う。
眼には光が無かった。
『でも不可能かと。人間は欲望の塊です。人間が全滅しない限り呪いは生まれ続ける』
九「…そうだね。その通りだ。でもね」
『…術師は非術師より呪力の漏出が極めて少ない。ならば全人類が術師になれば呪いは生まれない、ですか』
九「さすがA。時崎家当主君だね」
『…そうっすか』
九「先程言った「全滅」は、まぁイカれた奴がする事だ。私はそこまでイカれてない」
『イカれてたら怖いですよ色んな意味で』
九「っふっふふ…では天与呪縛。知っているだろう?」
『ええ、近くに二人いますもんね』
九「甚爾君だけでもくれない?」
『甚爾さんが嫌がってるので駄目です』
九「えー」
『…でも、俺の姉達の中に一人いましたよ。天与呪縛』
九「本当!?」
『はい。ですが今はもう家庭を持っています。そこはお引き取り願いたい』
九「だよねぇ…まぁいいか…」
『灰原が言ってました。「自分に出来る事を精一杯頑張るのは気持ちが良い」と』
九「後輩君かい?ふふっ、良い子じゃないか」
『…俺達は生まれ持ってきた物を精一杯使うのを使命として生まれてきたのだと、母に教わりました。時は有限。今は、この平穏が心地いいんです』
眉を下げ、少し寂しそうに言う。
九「君ならそう言うと信じていた。ふふっ、やっぱりAに聞いて大正解だった」
『…そうですか』
『…狗巻家ぇ?』
「は、はい…その…お会いしていただいても…」
『(狗巻家…という事は狗巻先輩…会える…)_行く』
即答だったらしい。
『お邪魔しまぁー…す…』
「お待ちして下りました!さ、どうぞ中へ…」
『…(原作で載ってたっけ。載ってなかったよなうん)』
使用人の後ろをついていき、ある部屋に着く。
「では、私はこれで…」
『嗚呼、はい…あ、後でジュースを持ってきてもらっても…』
「かしこまりました」
そして障子を開けて中に入る。
狗「…?」
『か、可愛い…』
_対面。
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雫(プロフ) - プスメラウィッチさん» ちゃんと五条オチですよ…そろそろ引っ付かせたいですね… (2021年6月18日 19時) (レス) id: 47da84ba1d (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 雫さん、この小説は五条悟オチですか?いつ五条悟と結ばれて欲しいです。お願い出来ますか? (2021年6月14日 16時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
お餅モチモチ - 初コメ失礼します!面白いです!更新頑張ってください! (2021年6月6日 3時) (レス) id: d5b7ff9b70 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - ありがとうございます! (2021年5月7日 21時) (レス) id: fa51e1904f (このIDを非表示/違反報告)
にょんこ - 夢主がドストライクです…めっちゃ好き!!!更新頑張ってください!! (2021年4月29日 13時) (レス) id: 84ac37282a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雫 | 作成日時:2021年4月1日 13時