１９話 ページ19
主「ありがとうございました」
部屋の前に着き櫻井さんにお礼を言うとカードキーで部屋のロックを解除する。
櫻井「ん。さっさと寝ろよ」
櫻井さんが一言そう言ってから立ち去ろうとしたその時。
「え〜！ もう飲めないよ〜」
「でも、そっかくのチャンスだし行こうよ〜」
廊下の奥から日本女性たちの声が聞こえてきた。
すると、櫻井さんが
櫻井「やっべ！ ちょっ、わりぃ！」
そう言って私の部屋へ私を押し込みながら急いで入りドアを閉めた。
主「ちょっ！ なんですか？」
櫻井「しーっ。 バレたらヤバいだろ」
主「え？」
櫻井「向こうから来るの、うちの女子社員たちだよ」
主「…そうですか…。で？」
櫻井「バーカ。わかんねぇのかよ」
バ、バカって・・・(怒)
一瞬ムッとしてしまったけれど話の続きを聞く。
櫻井「このままオレがエレベーターに向かう…さあどうなる？」
主「…え？ あ！」
櫻井「そういうこと。 こんなとこでバッタリ遭遇してみろ、ヤバいだろ」
主「…確かに…」
櫻井「なんでこのフロアにいるのかって追及されるのも面倒だし」
櫻井「一緒に飲もうなんて言われるのも厄介だからな」
納得。
コソコソとそんな話をしていると、だんだん声が近づいてきた。
「…でも、どの部屋なのか知ってるの？」
「バッチリ！ 広報部は二つ上のフロア！ 部屋番号もバッチリ聞いちゃった」
「すごーい！ さすが〜！」
「めっちゃ仲いい同期の男の子が広報部だから教えてもらっちゃった！」
「でも…部屋にいるかなぁ〜、櫻井さん…」
！！
思わず顔を見合わせる私と櫻井さん。
櫻井さんは目を見開いた後すっごく面倒そうな顔をした。
「行ってみていなかったら待ってみてもいいし生田くんのとこ行ってみてもよくない？」
「あ。いいね〜それ！」
「よし。じゃあメイク直したらエレベータ前に集合ね！」
その後ドアが閉まる音がして外は静かになった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 865人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：笹栗
| 作成日時：2015年9月1日 20時
