兄は恋愛対象に入りますか？[サンジ] (ページ3)

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episode2 ページ3

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『ばかばかばかっ....』

我慢していた涙が溢れ、ドアの前で座り込んでしまった

....サンジの婚約の話を聞いて悲しいはずがない。

それなのにサンジはっ...

抱きしめられた感覚を思い出し、顔が熱くなる。

通りかかった使用人に心配をされたが軽く受け流した。

『はぁ...』

何一人で泣いてんの。

サンジは、兄なんだから。

でも、なんでサンジなんだろう？

サンジが結婚する本当の理由も知らぬまま、しばらく開けていた自室に戻った。

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シャワーを浴び、首にタオルを下げたままシャワー室から出た。

あ、もちろん下はパンツ履いてるから。

カバンの中から1つの写真立てを出し、ソファに座りながらその写真をじっと見た。

黄色い髪のボロボロの姿だけど笑顔の男の子と男の子と同じくらいボロボロだけど笑顔でピースしてる女の子。

『....っ』

また涙が出そう。

コンコン

多分メイドだろう。

『はぁい』

「入るぞ」

『えっ』

ガチャ

扉を開けたのはなんとサンジだった。

サンジ「なっ....///」

サンジが顔を真っ赤にしながら服着ろよ！！なんて急いで顔を覆いながら言うからこっちまで顔が赤くなる。

急いでレイジュと色違いの黒いシャツのワンピース。

丈はもちろん短い

サンジ「き、着替えたか？///」

後ろを向いていたサンジが言う

『うん。ごめんね』

サンジ「お前なぁ、いくら兄妹だからって...」

"兄妹"、というワードに心が締め付けられる。

綺麗に整えられたベットにボフッと横になる。

下着が見えるなんて気にしない。

枕元の机にあった本を眺めながら呆れた様子になりながらソファに座るサンジに話しかけた。

『それで？』

サンジ「え？」

『用があってきたんじゃないの？』

ペラ、とページをめくり本から目を離さずに言った。

サンジ「あ、いやまぁ特に用はないんだが...」

『？』

サンジ「その、ガキの頃と雰囲気変わったな」

『それだけ？』

サンジ「えぇ！？久しぶりだし、なんて話したらいいか、分かんねぇし...」

語尾がどんどん小さくなりよく聞こえない

ちょっと悪戯してみようか。

パタン、と本を閉じ、サンジの座っているソファの後ろにたった。

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