【名探偵コナン】…秘密…8【降谷零】

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コナンからの連絡のおかげで
一先ず安心したため
降谷はあの大量にあった書類の山を
次の日の昼ごろには終わらせていた



(コナン君に感謝だな…
今度ケーキでも奢るか…)



そんなことを考えながら
缶コーヒーを飲み干す




「降谷さん、Aさんはお元気ですか？」


隣でコーヒーを飲んでいる風見が
話しかけて来た



「あぁ、今のところは大丈夫だ
彼女に何か用でもあるのか？」


横目でチラリと見れば



「あの…、前に頂いたお弁当に入っていた
鯖の味噌煮の味があまりにも美味しくて
レシピを教えて頂きたいのですが…」


降谷の顔色を気にしてか遠慮がちに話す



「お前…、料理するのか…？」


降谷が疑いの眼差しを向けると



「全くしない訳ではないのですが…
簡単な物しか出来ませんね」



降谷はフーっと息を吐くと


「彼女との件では
お前に色々世話になったからな

僕が作ってやってもいい…」



まさかの発言に風見は慌てる


「いえ…！降谷さんのお手を煩わせるには…」



「僕がいいと言っているんだ
それとも僕の料理では不満か？」



ジト目で見られて風見はますます慌てた



「いえ、滅相もごさいません！！」



「じゃあ、今度作って来よう
チョコレートばかり食べられて
倒れられても困るしな」


降谷は少し微笑んだ



「その代わりと言っては何だが
暫く組織の方が忙しくなる

僕が動けないときは頼んだぞ」



「わかりました！」



風見は眼鏡を上げながら頷いた



「それから…、今回の首脳会議の資料
暗唱できるくらいに読み込んでおけ

恐らく、これまでにない程の
戦いになりそうだからな…」



「承知しました！」



そのあまりにも力強い眼差しに
風見は目が離せなくなった



(あの枚数を暗唱するのは
困難なことだが…
降谷さんはやり遂げるんだろうな…)





だが、この降谷の言葉で
あの資料を読み込んだ風見が
当日に驚くべき程の力を発揮することは
降谷も、そして風見本人も
まだ知らないのだった




そして、降谷はAの家に
夜に向かうことを連絡し
警察庁を後にしたのだった

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