【名探偵コナン】…秘密…5【降谷零】

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食事も2人を満足させた

目の前が海ということで
新鮮な海の幸を食べることが出来た


Aは結局
お昼ご飯の食べそびれていたので
帰宅したときに果物を摘んだものの
自分でも驚くくらい食べたのだった


これには安室も驚いて

「Aさん、今日は良く食べますね！」

と言ってきたくらいだ



(そう言われると、少し恥ずかしいな…)

そんなことを思いつつも、最後は

『季節のデザート 五種盛りを…』

しっかりデザートまで頂いたのだった



そして…
食後のコーヒーを飲みながら

今度、父が帰ってくること
久しぶりに実家へ戻ったこと
…父の日記のことをポツリポツリと
安室に話したのだった


日記の話のときに
安室は少し目を見開いたが
終始穏やかな表情で
Aを見つめていた



『すみません…こんな話をして
だけど…安室さんに
聞いて欲しかったんです』


Aは俯きながら話す


『日記を読んでいくうちに
父が自分と重なって見えて…

母も安室さんと同じような
考え方で父を愛しています

だけど…
本当は辛いんじゃないかと
本当は愛する人の1番に
なりたいんじゃないかと思うと
苦しくて、切なくて…

私はどうしたらいいか
わからなくなってしまいました

安室さんは辛くないですか？

どうしたら安室さんは
幸せになれますか…？』


段々と声が小さくなっていくのがわかる


母も安室も1番じゃなくてもいいと
そう思っているのだ

だけど、Aは
愛する人の1番でありたいと
何処かで思ってしまう


だから、日記を読んでいて
とても切なくなった



(1番じゃなくてもいい…
そんなの辛すぎる

私、安室さんに甘えていたんだ)



安室のことが好き…
それは嘘偽りのないこと

じゃあ、萩原は…？

萩原研二のことを忘れられるのか

それは絶対に不可能なのだ

多分…父も同じだろうと思う




安室はどんな表情で聞いているのか
恐る恐る顔を上げると
安室は座っていた筈の場所にいない


(えっ？)


焦って後ろを振り向くと
フワッと安室に抱きしめられた


『…安室さん…、』



「Aさん…僕のこと
嫌いですか…？」


『そんな訳…』


「じゃあ、もう少し
僕のこと信じてくれませんか」


ゆっくりと顔を上げて
こちらを見た安室の目は
悲しさを含んで
今にも泣き出しそうに見えた

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