キスにハマった赤井さん【赤井 秀一】

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あの後、２人は昼食をとり
赤井は午後の講義へと向かった





Aが後片付けをしようとしていると
携帯から着信音が鳴り始めた







(誰…？)







Aが画面を見れば…







『母さんかぁ…』







母 有希子からの電話のようだ








『もしもしー』





「A！久しぶりー」





有希子は相変わらずのテンションである






『母さん、そっち真夜中でしょ…

新一に私が帰るの言ってなかったから
色々大変だったんだからねー』





と口では言いつつも顔は笑ってる


そりゃ、大変だったのはAではなく
新一と赤井の方だ






「新ちゃんには悪いけど
秀一君、Aの好みでしょう？

だから、ワザとに連絡しなかったのよ

そっちの方が面白いじゃなーい」






有希子が嬉しそうに笑っているのが
電話越しにAには分かった






『新一に話を聞いたときに
どうせそんなことだろうとは思ってたよ

たしかに、赤井さんはいい男だよねー』





ついつい赤井の色っぽい顔を思い出し
Aはキュンとしてしまう





そもそもが男性の好みが一緒なのだ







「いい？A
秀一君を射止めるのよ！

あんな素敵な人、なかなかいないわよ」





『もうキスはしたよ」







と、Aの発言に







「あらぁ…！
さすが、私の娘ね！

秀一君が私の息子になる日も
遠くないわね！」






有希子は上機嫌になった







『じゃあ、用はそれだけ？』







Aが食器に水を注ぎ始めると







「それだけとは何よ

可愛い娘のことを心配してるのよ！

たまには連絡しなさいな

それじゃあ、秀一君によろしくねー」







と言って、有希子は電話を切った






『母さん、元気だなぁ…』





Aはポツリと呟き
洗い物を片付け始めたのである





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「優作君、Aが秀一君と
もうキスまで済ましたんですって！」







ロスの自宅で夫の優作に
Aとの電話の内容を楽しそうに話す





ゆったりと小説を読んでいた
優作は愛娘の恋愛事情に
複雑な感情を抱いた







「年頃だからわかるが…」







と、それ以上言葉が出なかったらしい








「まぁ、いいじゃないの」







有希子が優作の唇に軽くキスをすれば








「それもそうだな…」






と、優しく微笑むのだった

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