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最終話 ページ28

忍びは、脇差を手に取る

「今までとても楽しかった。最期はお前の手で迎えさせてくれないか?」

嫌だ。そんな。鈴国様を殺したくない

「これはお願いだから断っても構わないさ」

うそ。俺が何よりも鈴国様のお願いに弱いことを知っているのに

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

ずぶり

肉を刺す音がする

鈴国様が息耐える、その瞬間、

「ありがとう。夜鈴」

最期に御主人様の口から洩れた言葉

その瞬間忍びの中で何かが切れた

「ッーーーぅ”う”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!!!!!」

怖い怖い怖い怖い怖い・・・もう、縋れるものはない。もう、鈴国様はいない。そんな世界、要らない。でも、なんで、鈴国様は俺に殺せといったの?なんで。わからない?なんで。なんでなんでなんでなんでなんで

忍びの悲痛な叫び声が炎の中に木霊して、忍びは理性を失い、狂い始めた

「あぁ。赤い紅い朱い血」

あんなに、何も思わずに殺した相手の血を被っていたのに、相手が鈴国様というだけで、こんなに怖いなんて

「御主人様。俺は貴方を守れなかった。なのに貴方は俺を笑いながら許してくれた」

本当なら打ち首獄門はくだらない俺を、御側に置いて可愛がってくれた。とても、嬉しくて、幸せだった

「でもアンタは俺に『殺せ』とお願いしたんだ。俺は命令よりもアンタのお願いに弱いことは知っていた筈なのに」

俺にとって、一番苦しいのは、どんな拷問を受けるよりも、貴方のいないところで死ぬよりも、貴方を失うことなのに

「御主人様。貴方は俺の事が嫌いなのか?だけど・・・最期くらい貴方の隣で死ぬ事を許して下さいッ・・・」

ねぇ、鈴国様。目から零れ出てくるこの雫は、一体なぁに?止まらないんだ

いやぁ、なんでぇ?冷たいよ・・・周りの炎のせいで、こんなに熱風が吹き荒れているのに貴方はどうしてこんなに冷たいの?

まだ少しだけ温もり残る腕の中で、忍びは鈴国様を殺した脇差で、自分の心臓を貫きました





鈴の音に
乱世終わりを
願いては
夜の幸せ
いずこやと聞く

貴方様の遺した言葉の意味は、今でも分からない――――――――――――――――――――――

後日談〜パラレルワールド設定してなかったら没になっていた実話〜→←25話



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猿飛白虎(プロフ) - だいむさん» コメントありがとうございます。前書き、というのは何処でしょうか……? (2017年4月10日 16時) (レス) id: 8916e01945 (このIDを非表示/違反報告)
だいむ - 前書きが見にくいので文字の色を変えて欲しいです()でも作品は面白い! (2017年4月10日 14時) (レス) id: d5822e7995 (このIDを非表示/違反報告)
猿飛白虎(プロフ) - 唯那さん» 唯那さんありがとうございます!でも、好きなことばっかり書いていたら不快に思われる方もいらっしゃるので、その辺りを気にしながら綴らないといけないので…コメントありがとうございます!更新頑張ります! (2016年12月29日 15時) (レス) id: fed5397e78 (このIDを非表示/違反報告)
唯那(プロフ) - この作品本当に面白いです!!更新頑張ってください♪(私が言えたことじゃないですけど、史実がどうとか……自分の好きなのが書けたらそれでいいと思いますよ? (2016年12月29日 15時) (レス) id: 4c427150e2 (このIDを非表示/違反報告)
猿飛白虎(プロフ) - 端さん» それと、前述したように戦場のあとの死体は処理せねばなりません。その死体を戦忍びとしてやっていたのです。聡明だと思われる端様ならお分かりでしょうが。時間軸がごちゃごちゃになっていますので、書き直します。今週中に書き終えますので悪しからず。 (2016年12月7日 21時) (レス) id: 5819e2a5d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:猿飛白虎 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年8月27日 14時

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