雄英脱出【死柄木弔】 (ページ29)

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名前ページ29

ステキな休日を過ごして今日からまた学校。今日も電車は窮屈で一つを除けばいつも通りだった。その一つってのは、

「ねえキミ！雄英の色取くん！？」

こういうこと。体育祭で俺は一躍有名人だ。乗客たちは一斉に俺の方に注目してあーだこーだ。

「かっこよかったよ！！」
「貴公子って感じ！！」
「顔が良い、！！！」

あーうるさい。そんなこと言われたって俺は嬉しくない。顔も知らない一般市民と俺が尊敬する人では言葉の重みが違う。でも俺はいい子になる。それが雄英生だから。

　「アリガトウございます、頑張ります」

さっさと電車を降りた。

教室に着くと既に何人か来ていて俺を見るなり寄ってきた。特に切島は速かった。

「おはよう彩人！！」

　「はよ。」

「お前相変わらずだな！うわカバンどしたん！？」

リュックを机に下ろし確認すると付箋が沢山ついてた。全部に電話番号だのメールアドレスが書かれている。なんだこれ。切島は面白そうにそれを一枚取って読み上げる。

「連絡待ってます♡だってさ」

きゃーと俺を冷やかす切島をよそに、俺は付箋をまとめた。そしてにっこり笑って切島の目の前で破いてやった。

「あー！このモテ野郎！女子の連絡先破きやがった！！」

「イケメン死ねッッッ！！！」

　「はいはい雑魚雑魚」

「クソ野郎ォォ！！」

峰田も参戦してきた。破いたゴミを峰田の頭にくっつけて俺は席に着いた。ギャーギャー騒ぐ奴らを無視して続け、やっと予鈴が鳴った。

「おはよう」

包帯の取れた相澤せんせーが入ってきた。せんせーの説明ではコードネームの考案をするらしい。別に嫌じゃない。ヒーローは嫌いだけど、俺は昨日死柄木さんにいっぱい見て貰えたから、メーターは満タンだ。

肘をついて話を聞く。ヒーローは俺たちを見て指名をしてーどうのこうの。グラフを示された。俺にはちょっとだけ入ってた。

「名は体を表すってことだ」

そっかあ。ヒーロー名なんて考えたことなかった。俺が活躍したらもっと死柄木さんに見てもらえるってこと？じゃあ真面目につけよ。

配られたボードを見つめながら、みんなの発表に耳を傾ける。

「んじゃ俺！！烈怒頼雄斗！！」

切島もイイ名前付けてる。俺もなんかイカすやつ。羨ましくなっちゃうもん。俺も手を挙げる。

　「じろーさんに似ちゃったけどこれ」

【奪眼ヒーロー・アイジャック】

「「「かっけええ！！」」」

　「へへ。」

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THE雑学

アイ＝目

ジャック＝支配する

安直ッッッ！！