雄英脱出【死柄木弔】 (ページ30)

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仲悪しページ30

「チッ、テメェもかよ」

　「そうそうテメェも。」

「うるせえ！！」

　「ねえジュース奢ってよ」

「ざけんな！！！！」

今日から1週間、ヒーローの下で職場体験をする。俺にはなんちゃらニストから指名が来てて、そこにした。ヒーローなんて嫌いだし1週間も耐えれるか心配だけどばくごーがいるから平気。

だってばくごーの方が目立つじゃん。俺は空気みたいに過ごせばいい。だけど憂鬱だ。せっかく死柄木さんに会いに行ける許可が降りたのに。1週間拘束されるなんて。

「さっさと行くぞ」

　「あいー」

他よりひと回り高いビルにつく。ばくごーはズカズカ入ってった。俺も後を追う。ばくごーは乱暴にエレベーターのボタンを押して最上階から降りてくるのを待っている。どんくらい待てばいいんだろう。

俺は思いつく。

　「あ、階段使わないの？最上階は流石に無理か。」

「…！うっせー！！！上り殺したるわ！！！」

　「ちょろー」

ばくごーが見えなくなってからエレベーターに乗り込んだ。うける。この鉄の箱はものすごいスピードで動いていく。耳が痛くなったところで到着のベルが鳴った。

ドアが開くと目の前に全身デニムの長身野郎がいた。ヒーローだ…。腕の鳥肌を隠しながらエレベーターを降りる。

「ん？2人指名したはずだが、どうしたのかね」

　「運動不足解消のため、階段で来ます。」

「なるほど。では先に挨拶を。」

デニム男の名前はベストジーニストと言うらしい。「こんにちは、アイジャック」と俺に握手を求めてきた。俺は後ろで手を組んだままそれを拒否した。デニムは「ふん。」と鼻で笑って話を続けた。

「正直君のことは好きじゃない。もう1人もね。」

　「わかります。」

俺もこの人が嫌い。ばくごーもね。

「面白い。体育祭での君の言動。久々にグッときたよ。」

俺は知らない顔をする。俺は人を崖から落としたりなんてしない、いい子の顔をする。にっこり笑顔のね。そんな俺を見てまたデニムも笑う。

「なんてタチの悪さ！君のように凶暴な人間を矯正するのが私のヒーロー活動だ」

　「オネガイシマッス」

目を合わせたまま軽くお辞儀した。そしたら背後からものすごい騒音がした。暫く考えた後これが足音だと気づく。

「ダウナー野郎テメェ！ふざけんなよ！！！」

次の瞬間階段のばくごーが飛び込んできた。俺を見て軽く爆破した後デニムの前に立った。

「運動不足は解消されたかね？」

「テメェマジで覚えろよ」

また爆破された。