はなびら ページ10
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A「...失礼しまーす..」
返事のない病室
カーテンが閉まってて
どうしたらいいのか分からない
A「...あのー…」
ちらっとカーテンの中を覗くと
背を向けて寝てる人がいて
中にある棚にはお花が置いてあった
..っえ?
あれって…
次に
ベッドの頭のところに
書かれた名前が目に入る
"藤ヶ谷 太輔 様"
たい..すけくん…
意識する間も無く
声と共に涙が溢れる
A「っ..たいすけ...くん...」
太輔「ん…A....?」
少し寝惚けた声でゆっくりこっちを向く
太輔「っ..いた...」
顔を歪める彼を支える
A「..っもう..会いたかった..」
太輔「ッハハッ...オレも。
ごめんな..こんなとこまで。」
ベッドの上の彼にしがみつく
太輔「あと少しで退院できるから
..また遊びに行こうな。」
ゆっくり私の髪を撫でる優しい手が
待ち続けた1年の間をゆっくり埋めていく
A「ウウッ...ん..」
太輔「ちゃんと..顔見せて...」
涙でぐしゃぐしゃの顔をゆっくりあげる
太輔「...A..」
私の名前を囁く彼の声
涙を拭った手のひらで私の頚を支える
その仕草が懐かしくて
止まらない涙
太輔「やっと..会えた...」
フッと笑みをこぼしたと思ったら
ゆっくりと首を傾ける
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誰も見ていない病室のカーテンの中
確かめ合う私たちを見たのは
恭しく咲き誇った花びらだけだった
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作者名:もんきち | 作成日時:2018年7月9日 4時