契約 ページ13
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浩介「急にいなくなったからびっくりしたよ
あ、まぁ離婚届は出したから安心して。
今こっちでお店出してるんだってな
頑張ってるならいいけど...」
連れてこられたのは薄暗いバーで
小さくジャズがかかっている
手元にあるのはノンアルコールのカクテル
退屈でグラスの中身を見つめる
浩介「おい、聞いてんのか？
俺も鎌倉に別荘買ってさ
そっちに入り浸ってるんだけど
たまには泊まりに来いよ」
...泊まりに？ 何考えてるの？
A「いや...私はいいかな..」
浩介「ｯ...まぁいい。
相変わらずいい女だなAは」
私の髪を撫でて肩を抱く
...太輔くんの時と..ちがう..
そう感じると急に身体が硬くなる
A「...っやめて..」
浩介「今日くらいはさ..
前みたいに戻れないか？」
そんな都合いい女になりたくない
A「もう...終わったことです
明日早いし、帰りますね。ごめんなさい」
カバンを手に取り席を立つ
.
浩介「契約の時、気づかなかったのか？」
契約？
見覚えのない言葉に足を止める
浩介「"bonds"だよな？
借りてるテナント、俺の会社系列だぞ？」
え...
突然すぎて言葉を失う
浩介「あと、花の宅急便にも出資してるから。
そういえば、この前から
前に住んでたマンションに送ってるよな？
しかも1つ上の階に。
確かジャニーズの藤ヶ谷ってやつが住んでるはず..
まぁ..誰でも間違いはあるよな」
これじゃ..太輔くんが...
バーを飛び出し
太輔くんに電話する
出て出て出てでて！！！
ハァ..ハァ...
息を切らしながら車に乗って
応答のない画面を閉じる
行かなきゃ...
.
.
ラッキーアイテム
アヒージョ
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：もんきち | 作成日時：2018年7月9日 4時
