False Love 1 -F.T-

ぎこちなく 藤ヶ谷side ページ20

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太輔｢お疲れさまでした、失礼しまーす｣



関係者さんに頭を下げながら

地下駐車場に降りて

自分の車に乗り込む



最近

頭を下げることは悪くないと思うようになった



若い頃はツッパって

挨拶するのもカッコ悪いとか

変な思い込みがあったけど



デビューしてからは特に

周りから支えてもらってるって気持ちが

強くなってきた気がする





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1時か…



収録中は時間の分からない環境にいるから

たまに外とのギャップに驚く




駐車場から出て

玄関口の信号にひっかかってたら



ひとりで佇む岡田さんを見つけた



...困ってんのかな？



キョロキョロして

何度か携帯を見るけど

またキョロキョロする




番協来てたもんなー…




なんとなくほっとけなくて



車を玄関口まで走らせた





太輔｢...大丈夫ですか..？｣




ビックリした顔で俺を見つめる




A｢あの...タクシーの電話番号..

教えてもらえますか？｣




太輔｢あ…えっと…僕で良かったら送りますよ

どうせ一緒ですし(笑)｣




A｢そんな...｣




太輔｢タクシーの番号、僕も知らないんです｣




A｢あ…じゃあ…お願いして良いですか？｣




太輔｢もちろん、どうぞ｣





ぎこちなく後部座席に乗り込む岡田さん。


気遣ってくれたんだな…





｢ｸﾞ〜〜ｯ｣





え？俺…じゃない。





A｢ｺﾞﾎｯ...///｣



ぎこちなく咳払いをして

下を向く岡田さんがミラーに映った









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