False Love 1 -F.T-

降りだした雨 藤ヶ谷side ページ11

.







今日は久しぶりの渉との買い物


12時に渉が迎えに来る予定だったけど


時間を間違えて

まだ11時前なのに家の下に着いたらしい



洗濯物…干すか。



微妙な天気で迷ったけど

とりあえず干してみて


慌てて家を出る





横尾｢おお！ごめんな〜。予定間違えて｣



太輔｢珍しいな、渉が間違えるとか｣



横尾｢なんだろうね

最近ちょっと頭がボーッとするからね｣



太輔｢あ、そうそう。

俺しばらく舞台稽古休みなんだ。

キス濱も今週無いし

仕事は明日のBUSAIKUと図書館だけなんだよな｣



横尾｢最近仕事ツメツメだったからね〜

休みがある内に楽しんどかないとな｣



太輔｢だよな。今度、色々誘って飯行こうぜ｣



横尾｢良いな。俺、予約するから任せて｣




渉の安全運転で表参道に着いたら

お互いそれなりの変装をする




横尾｢なあ、彼女にあげるものって

いつもどんな感じ？｣



太輔｢え、おま、まさか…｣



横尾｢うん。彼女出来たんだよ｣




渉がね…彼女ね…


めちゃくちゃ意外なんですけど




太輔｢ああ、誕生日ならピアスとか…｣



横尾｢じゃああそこのお店で｣




渉がプレゼントを選ぶ姿は

なんだか嬉しそうで少し安心した



今まで何度か彼女はいたけど


グループがデビューしてからは

迷惑掛けるわけにはいかないって

女の影が全く無かったから


もしかしたらソッチ系に行ったのかと…




横尾｢おまたせ〜｣




白い歯を輝かせて

小さい袋を持った渉が小走りで戻ってくる



店員｢ありがとうございました｣







ドアの外は銀色の雨が降りだしていた







.









.

不細工なネギ 藤ヶ谷side→←溜め息

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す