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沙織side




玉ちゃんから教室に戻るように言われたから、大人しく席に座ってると、玉ちゃんが大きな音を立ててドアを開けた。




教室中の視線が玉ちゃんに集まる。




裕太「やばい!ガヤ先生が学校辞めるって」




『えっ?』



みんな驚いた反応をしてて、中には「辞めちゃやだー」なんて声もチラホラ。




私は太ちゃんが辞めることよりも、玉ちゃんの大胆な行動の方に驚いてるよ。




裕太「今研究室行ったら荷物ほとんどないし、確認したら始業式の日がラストだって」




「マジかよ?」「担任変わるのか」「太ちゃん先生がいい」




色んな声が聞こえる。




裕太「俺は引き止めたいと思うけど、みんなはどう?ガヤ先生はカッコイイし、男として尊敬できると思う。だから担任続けてほしい」





「私も!太ちゃん先生ともっと思い出作りたい」




「進路に悩んでたら親身になってくれたし、勉強のアドバイスもくれた。あんなにいい先生いないよ」




「修学旅行の時、消灯すぎて遊んでても怒らなかったしな」




あんなスキャンダルがあったのに、皆が引き止めようとしていることに感動した。




Aが太ちゃんに先生続けてほしいって思ったのは、太ちゃんのそういう所なんだろな。



でも、Aが知ってる以上に太ちゃんすごい先生なんじゃないかな。これを聞かせてあげたい。




裕太「とりあえず時間がないから、校長たちを説得しないといけないと思う。そのためには署名を集めればいいのかな?」




「いや、時間がないから皆で直接言いに行こう」




クラス皆でアイデアを出し合って、最善の策を考えた。




裕太「あとガヤ先生を説得するには、呼び戻さないといけない人がいるよね。Aちゃん」





「誰か連絡取ってる人いる?」




裕太「沙織ちゃん、どうする?」



急に話を振られて困った。Aの全ての情報を話して、また何かがあったらどうしようって。




沙織「Aは今海外にいる。でももうすぐ一時帰国の予定があるの。だから、それまでに2人を説得する」




裕太「これは、2人のナイーブな問題だから、沙織ちゃんに任せようと思う。皆もそれでいい?」




「そうね、しっかりやりなさいよ!」




「太ちゃん先生が辞めるなんて許さないんだから」




みんなの後押しで涙が溢れそうになった





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作者名:Meri | 作成日時:2014年10月15日 16時

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