教授×助手１２ ページ13
自室でAのレポートに目を落としながらスネイプはある仮説を立てた。
17歳の頃、Aが感じたもの。
それは嫉妬では無いだろうかと。
10歳年が離れていると言う兄と幼馴染の微妙な恋愛関係をAが感じ取った。
兄も幼馴染も自分を置いて二人きりの世界に行ってしまう…その考えが嫉妬となって胸に残った。
それが憑き物を誘発する原動力になったのではないだろうか。
ただ、兄のことも幼馴染のことも心から愛しているAはすぐ嫉妬の感情を消し去った。
だから憑き物は消滅した。
そう考えると辻褄は合うが、負の感情で現れる憑き物はかなり危険であるのは確かだ。
スネイプはAを思う。
美しい横顔、自分を見て微笑む姿、紅茶とクッキーを嬉しそうに食べるあどけない表情…。
黒い感情を爆発させながら、体内から憑き物を出すAを想像できない。
もし嫉妬が正解ならば、私は協力できない…協力したくない。
Aにはいつも笑っていて欲しいと思う。
柄にも無くそんなことを考え、ハッとしてレポートを閉じる。
裏表紙にコミック風のAの似顔絵が描かれているのに始めて気がついた。
彼女の似顔絵には吹き出しがついている。
You are special to me. Thank you!
あなたは私の特別。ありがとう。
スネイプはドキリとする。
これでは愛の告白ではないか。
だが、少し考えて深い意味はないだろうと思う。
私を手助けしてくれてありがとうと言う意味合いだろう。
全く、もう少し語学を勉強したほうがいい。
スネイプはその吹き出しを指でなぞった。
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ツクモハヤト(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます。翡翠様の作品も楽しく読ませていただいてます。こちらこそ楽しみにしています。 (2019年7月31日 6時) (
レス) id: 024c6d9776 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 目新しいものが多くて読んでいて楽しかったです！続き楽しみにしていますね！ (2019年7月31日 3時) (レス) id: 15edb1bd77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツクモハヤト | 作成日時：2019年7月29日 7時
