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一体何があったんだろう?
路地の奥に光るドアがあり、そのドアを覗いた所、高所から落下して死にかけて、気がついたら家の前にいた。

うん、頭が壊れてしまったに違いない。

しかし今夜は、やけに人通りが少ない。
夕方なのだから、もう少し誰か歩いててもおかしくないだろうに。
違和感を感じながらも、カギを使って家に入った。

2度目に感じる違和感は、もっと明確なものだった。
玄関に靴がない。
庭にはない、靴入れにもない、ゴミ箱を探そうにもそのゴミ箱がない。
家電もない、家具もない、明かりがないしそもそも照明器具もない。
オラこんな家いやだ。

家賃の滞納で勝手に引き払われたとか?
いや、家賃は払ったし、朝まであった大量の荷物がどこかへ行ってしまうとも考えられない。

というか、ここは本当に家なのだろうか?
外に出て部屋番号、階数、廊下からの景色を確認。問題なし。
この素晴らしい景色は間違いなく我が家だ。
なら何で?

恥ずかしながら、チビりそうなほど怖かった。
というか、気持ち的にはチビった。
暫く心を落ち着けて、気持ちを整理。
さて、こんな事が起きた原因は、先ほどのあの扉しかあるまい。

いざ参らん。

*****

あの路地への入口は、まだあった。
けど、その他の要素(光る扉、石畳などなど)は、すべて消え失せていた。
やっぱり変だ。どこが、とは言いづらい。
全部変だ。

奥までいくと扉もない。薄汚れた落書きだらけの壁があるだけ。
這いつくばって、舐める様に地面を眺めても証拠ひとつ無い。
さて、案はもうない。

どうしようか、と振り向こうとすると、頭に冷たい感触。
ジャキンという金属音から推測するに、銃を頭に突きつけられてる!

「動くな」
と野太い男の声が言った。
一体どうなってる?
俺がなにかしたか?何もしていないはずだ。

「お前、落ちてきた奴だろう、ここで何をしている?」

落ちてきたって何のことだ?
確かに1度落ちた。あれの事なんだろうか。

今度は本当にチビった。
とにかく、何をしているか答えないと。
でも一体、なんて言ったらいいんだ!?

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設定タグ:さらしま   
作品ジャンル:SF, オリジナル作品
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さらしま(プロフ) - 桜@黒猫トレノさん» ありがとうございます!そういって頂けてとても嬉しいです。これからも頑張りますね! (2017年1月15日 14時) (レス) id: 645ea5c271 (このIDを非表示/違反報告)
桜@黒猫トレノ(プロフ) - 面白いです! 主人公の軽い語り口がとても好きです! 更新頑張ってください! (2017年1月15日 14時) (レス) id: 8780428b44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さらしま | 作成日時:2017年1月10日 20時

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