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けれど裕翔は、真剣な顔をして、俺の指を持ち上げると、そっと、何かをはめた。








そう――――。







何かなんて、一つしかなかった。









裕翔に差し出した手の薬指には、小さなダイヤモンドがついたシルバーの指輪がはめられていた。









「裕翔、これ……」









クリスマスツリーよりも輝く薬指を見つめながら、俺の声は少し震えた。









だってあの瞬間、俺はきっと世界中の誰よりも、幸せだった。









だから、幸せすぎて怖くなったのだ。









「俺、こういうの買ったことないから、わかんなくて、今日、大学終わってから、ずっと探してたんだ。そしたら遅くなった。気に入らなかったらごめん…」









裕翔は、珍しく照れた様子で、少し、俺から視線を逸らして言った。









「うっ、ううん…ありがとう、凄く嬉しい。可愛い。凄く、嬉しくてかわいい」









俺は、今にも零れてきそうな涙の粒を、ぐっと呑み込みながら言った。









薬指の付け根で、小さなダイヤモンドが、キラキラと光る。









まるで指に、あの町の星が、一粒、、帰ってきたみたいだ。









「よかった」









そのとき、裕翔は、本当に嬉しそうに言った。









「俺、圭人のいる世界に生まれてきてよかった」









裕翔も、初めてあった日と変わらない、真っ直ぐな目をしていった。









それから裕翔は、人目も憚らず、クリスマスツリーの前で、俺を抱き寄せ、少し強引なキスをした。









あれは、俺と裕翔にとっての、百何回目のキスだったのだろう。

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でんでん(プロフ) - すごく綺麗な文章でファンになりました!めちゃめちゃ続きが気になります! (2017年8月26日 14時) (レス) id: ea6bd4582f (このIDを非表示/違反報告)
*:)高木雄也@加藤シゲアキ(:*(プロフ) - ゆやけLOVEさん» part1でもお会いしましたね!沢山のコメントありがとうございます! (2016年12月17日 11時) (レス) id: 726ef27e93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆやけLOVE - なんかもぉ泣きそうです(><) それぞれが幸せになれることを祈ってます。 更新待ってますm(__)m (2016年12月17日 9時) (レス) id: a62276a76a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天藍凜@シェゾ依存症 x他2人 | 作者ホームページ:リア充ぶっ飛べ!  
作成日時:2016年12月13日 17時

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