パン屋 ページ9
お昼を食べて、少し周りを探索した後
僕らは宿泊先のホテルにチェックインした
部屋はとても景色が良い上階にあった
ダブルのベッドで一度寝転んでゴロゴロした後
色々と予定をたてた場所へと向かった
有名な通りには沢山の観光客
賑やかなお店に、珍しいもの
手を繋いで坂道を歩いて笑いあっている時間が
ここに来て良かったと思わせた
「あっ！パン屋さんだっ！」
Aが一番楽しみにしていたパン屋が目の前に見えると
彼女は僕の手を離して、吸い込まれるように店に入って行った
僕もすぐに彼女の後を追い店内へ
そこには沢山の種類のパンが、所狭しと並んでいた
見れば、Aはもうトレーを持って好きなパンを選んでいる
YN「っふ(笑)」
彼女の真剣な姿に、思わず微笑ましく感じて
笑みが零れた
長いフランスパンを近くで眺めていると
背中から女性二人組の声が僕の耳に届いた
『ねぇ？この人、顔見た？』
『えっ？見てない』
『向う行ってみる？』
『うんっ！』
後ろから二人の女性が僕を通り越して
ガラスケースの方へと歩いて行く
どうしたのかな…
なんとなく彼女たちを見ていると
振り返ったそのうちの一人と目が合ってしまった
YN「っ…」
気まずさから、目を逸らしてAを探していると
Aは、今度はジャムに気を取られている
Aのもとへと歩いて行こうとした時
『うそっ！カッコいい！』
『ほんとだぁ〜！』
『モデルとかかなぁ？』
『えっー！プライベートで彼女と来てるのかなぁ？』
モデルが来てるのかな？
店内を見渡すけれど、それらしき人は見当たらなかった
僕はそのままAへと近づくと
彼女が持つトレーを取った
「あっ…」
YN「持つよ」
「ありがとう」
真剣にジャムを選んでいる彼女の隣で
トレーに乗ったパンを見ていると
またもやさっきの女性の声が聞こえた
『うそっ！あれが彼女！？』
『え〜…妹じゃない？』
『全然似てないじゃんっ！(笑)』
『そっか(笑)じゃぁ、彼女？』
『え〜意外と地味〜』
『あははっ！(笑)』
…もしかして、僕の事？
顔を上げると、さっきの二人組と目が合ってしまった
『っ！？』
YN「…。」
僕と目が合うとすぐに背中を向けた彼女たち
『きゃっ！こっち見たよっ！』
『○○見てたんじゃないっ！きゃーっ！』
『やだっ！//』
どうやら
彼女たちが噂をしていたのは、僕のことだった…
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裕(プロフ) - あみさん» 今コメントに気付きました！ごめんなさい<(_ _)>遅すぎるお返事お許し下さい！まだ読んで下さっていてくれるでしょうか？これからも宜しくお願い致します<(_ _)> (2018年1月19日 16時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 裕さんの書かれている小説、どれもこれも大好きです！いつもうるうるしながら読ませてもらってます。ありがとう！これからもお願いしますね！ (2016年8月6日 10時) (レス) id: 8871346393 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - アンジュさん» 読んで頂いてありがとうございます(*´-`)続きも是非♪ (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - もとじゅんさん» コメントありがとうございます(*´∀｀)一度でいいからイケメンと付き合ってみたいもんです(爆) (2015年4月29日 21時) (レス) id: 7b66b690be (このIDを非表示/違反報告)
アンジュ(プロフ) - 今日、初めて、こちらを、読ませてもらいました。私が、泣きそうです。（ ; ; ） (2015年3月19日 15時) (レス) id: 6b3037758e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裕
| 作成日時：2014年9月13日 0時
