私の幼なじみとご飯を食べに行く ページ7
着いたと言われて窓を見るとなんだか高そうなマンションだった。
幼なじみは案外金持ちなのかも。
「じゃあな、mondo」
「送ってやったのにお礼のひとつもないのか」
一緒に来ようとするmondoさんを鬱陶しそうに見る幼なじみ。まあせっかく送ってくれたんだし、きっと幼なじみは美味しいご飯を用意してくれてるはずだから一緒に食べればいい。
「ご飯一緒にどうですか?」
「はぁ?」
「sellyの幼なじみとは思えない」
「mondoなんか誘わなくていいって」
「だってお礼しないでしょ?」
「…する」
「嘘つきだねぇ。ということでお礼も兼ねてどうですか?」
「やー、いいわ。俺帰る。さっきのは冗談」
mondoさんは何やら満足した顔でヒラヒラと手を振って帰った。
何がしたかったのかイマイチわからなかったけどいいならいっか。
「あー、クソ野郎め」
「口悪いなぁ」
「クソなのはAもだ」
「じゃあsellyもクソだね」
「sellyて呼ぶな」
「はいはい」
「あと俺はクソじゃない」
イラついていても歩幅は合わせてくれる幼なじみはやっぱり優しい。こういう気遣いが出来るのは昔から変わらないみたい。
いいねぇ、モテるよ。
「お邪魔しまーす」
思っていたよりも幼なじみの家は広かった。それなのに物がとても少ない。生活感がない部屋って多分こういうこと。
私の白いキャリーケースを置いた部屋が私が寝る場所らしい。チラリと覗くとベッドしか置いてなかった。まさかね。
「ご飯食べに行こう」
キャリーケースを置いたら直ぐにUターン。ゆっくりする間もない。まあいいけど。
「どこ行くの?」
「昔行きたがってたとこ」
そんなの言ったことあったっけ。と思っていたけど実際に来てみたら確かに彼に行ってみたいと話してた気がする。
「よく覚えてたね。ありがとう」
「別に」
あ、これはツンデレってやつだ。あまりよく知らないけど。
「照れてるの〜?」ってからかうとまた頭を掴まれた。さっきよりも力が強くて痛い。
ごめんなさいするから早く離してほしいです。
ごめんなさいって謝ると満足そうに頭を離してくれた。なんかムカつく。
幼なじみは頭を掴んでた手で私の手を引っ張る。
早くって急かされてるけど、遅くなったのは幼なじみのせいだよね?
1591人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ベル(プロフ) - Twitterにフォロリク送りましたm(_ _)m (2023年2月7日 13時) (レス) @page29 id: 7777acaa3c (このIDを非表示/違反報告)
パール(プロフ) - めちゃくちゃ丁寧な展開に、キュンキュンシチュエーション。、最高です……ありがとうございます。 (2023年1月29日 23時) (レス) @page26 id: 1af3cf4740 (このIDを非表示/違反報告)
ブーさん(プロフ) - 初めてこんなにドキドキしながら読むことが出来ました。続きを楽しみにしてます! (2023年1月10日 4時) (レス) @page21 id: 25eda4d66a (このIDを非表示/違反報告)
希彩(プロフ) - 読むのが楽しすぎて今一番更新を楽しみにしてる作品です…!! (2023年1月6日 0時) (レス) id: ada02de52c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さうら | 作成日時:2022年11月30日 13時