私が幼なじみと付き合うまで

私の幼なじみの配信は見ちゃいけない ページ19

無機質なアラーム音で目が覚める。ふぁ、と大きなあくびをして起き上がり背伸びをひとつ。
いいベッドで寝たからなのか、心做しか体が軽い気がする。

部屋を出て幼なじみが起きているか確認するけど、物音ひとつしないから多分まだ夢の中。手早く洗顔と歯磨きを済まして着替える。
この日のために新調したワンピースはかなり気に入っているので気分が上がる。めんどくさくなりつつあるメイクも最低限のことはして、まあいいよねと口にしてみる。

準備が終わっても幼なじみはまだ起きていない。きっとmondoさんと遅くまでゲームをしていたんだと思う。帰りの飛行機の時間までまだまだ余裕はあるし、もし起きなくても連絡すれば大丈夫なはず。

キッチンに行ってミネラルウォーターをひとつもらって飲んでいると眠そうな顔した幼なじみがこちらに来た。

「おはよぉ」

「うん…」

このままだと立ったまま寝ちゃいそう。

動かない幼なじみの手を引いてソファーに座るとこちらにもたれかかってくる。

「いつ、出る？」

「1時の飛行機に乗るから、12時には空港に着きたいかなって思ってるよ」

「なんでそんなに早いの…」

「明日学校だしね」

「学校………やめれば？」

「もうすぐで卒業だよ」

なんて無茶なこと言うんだ。もうすぐどころかテストがすぐ目の前にあって成績も決まるというのに。こんなところで退学なんてバカ丸出し。

「今すぐ同居しよう」

「無理」

「…ﾁｯ」

舌打ち！？今舌打ちした？

ビックリして幼なじみを凝視するけど何も無かったかのようにすました顔してる。なんだったんだろう今の。

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