私が幼なじみと付き合うまで

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ドライヤーを借りてリビングのソファーに座りながら髪の毛を乾かす。
長いからどうしても時間がかかってめんどくさいからいっその事ショートヘアにしちゃおうかな。

「A、」

「うわっ、びっくりしたぁ」

「俺のも乾かして」

乾き終わった髪を梳かしていると後ろから手が伸びてきて私の髪を梳き、くるくると楽しむように指先で私の髪の毛を弄んだ。ぽたぽたと落ちてくる水滴が私のTシャツに吸い込まれるところを見るに、ろくに髪の毛を乾かしてないんだろうなぁ。

「サラサラだね、髪の毛」

「そう？Aの方がサラサラで綺麗だ」

「あ、ありがとう」

言われると思っていなくて不意打ちを食らってちょっと恥ずかしい。
誤魔化すようにわしゃわしゃと髪を撫でて終わらせた。

時計を見るともう9時半。今日はとても楽しかったけど疲れたから少し眠い。もう寝ちゃおうかな？

「私もう寝るね？おやすみ」

「ん。わかった。おやすみA」

そっと頭を撫でられて見送られる。小走りで部屋に駆け込んで一息ついた。

なんか4年ぶりということもあって優しくされると少しむず痒い。
昔からあんな感じだったっけ？もっとワガママで素っ気なかった気がしたのに。

寝ようと思ったのになんだか目が冴えてしまった。ベッドに入ってスマホをいじっているとmondoさんの配信が始まったという通知が来た。
眠れないしちょうどいいやと思ってMildomを開くと開幕幼なじみの声が聞こえてくる。

「はぁ！？なんでその事言うんだよ！ああクソが！」

「おー怖い。"そう。Sellyの幼なじみ。女の子ですよ〜"」

mondoさんは途中から日本語で話しているから何を言っているか分からないし、コメント欄も日本語ばっかり。
でも幼なじみが怒っているのはわかる。

「"あーあーあー、前話してた幼なじみだ。もうこの話終わり"」

「"嫉妬か？"」

「おい、いい加減にしろよ」

「やー、ごめんってぇ」

何やら相当怒らせることを日本語で言ったらしいのか幼なじみはキレ気味。mondoさんが謝ってるけど、舌打ちしたり言っちゃいけないような悪口も言ってる

その後はずっと韓国語で会話してたんだけど、ゲームの話とかRasさん？やcptさん？の話をしていたりするからあんまりよく分からない。

2人の他愛もない会話と楽しげな声を聞いているとだんだんと吹き飛んでいた眠気がやってくる。

もう一度おやすみとつぶやきスマホを閉じた。


──
メリークリスマスです！

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