第一章 ページ5
この藤堂生徒会長は、なんと座学戦闘双方で5の成績を取ったらしい。…並大抵の人間ではない。
だからこそ、同い年だけれど少し尊敬の念も持ってしまっているのだ。
会長がようやく現れたということで、今までは散り散りになって座っていた玉響班メンバーはいつもの席に座り、千里ちゃんの話を待つ。
緊迫した空気の中、にわかに信じ難い言葉が静寂の空間に発せられる。
藤「…戦が始まる。」
朔「戦…?な…何だよ〜、突然!」
出来る限り明るく振る舞おうとするが、横の蔭井に手で静止される。
顔を見れば、今はやめておけ、と口パクで伝えてきた。
朔(そんな事言われたって…この空気感に耐えられないのはあなただってそうでしょうに。)
しかし、やはり千里ちゃんの顔に曇りが無いことを確認し、渋々口を縛った。
冬「詳しく聞かせてくれ。」
藤「詳細は佐戸ちゃんから。」
佐「了解。実は隣国のリビアングラスからの外交使節がうちの外交団の一人を殺害したという噂が出ているの。」
四「は?どういうことだ、それは。」
四水のドスの効いた声が響き、思わず身体が固まる。
それとは対照的に、橘の気味の悪い笑え声が後に続いて響いた。
橘「はっ、ははっ!その外交使節、外交じゃなくて断交しにきているのね。…実に面白い。」
朔「でも何で突然そんな!?」
佐「最近揉めていたことは皆も知ってるだろうけど。うちの国で取れる瑠璃石がどうしても欲しいらしいね。」
雷「まぁ…リビアングラスは農業大国。工業にも力を入れたいからこそ、素となる資源が不足するのも無理はない。」
蔭「…さすれば会長。俺らはどうすれば。」
そう蔭井が問うと、息をゆっくり吸って強い眼差しを私達に向けた。
藤「本日より対リビアングラスの戦争が始まる。我々玉響班は勿論前線に出向く。」
ー現時点で公開可能な情報ー
・朔間 陽(さくま よう)
少しせっかちな部分があるが、裏を返せば根は真面目で安定的な実力を持つ。
蔭井と共に行動することが多く、藤堂会長に若干の憧れを抱く。
皇室への嫌悪感を常に抱く。
・冬木 紗奈(ふゆき さな)
藤堂会長の右腕、ポスト会長の立ち位置で、事務処理なども彼女が行うことが多い。
基本一人行動ではあるが、作戦班で橘、四水の行動と共にすることもある。
・蔭井 三菜(かげい みな)
橘、四水に並び遅刻三人組の一人。玉響班には成績最下位のギリギリラインで加入。
成績と実際の行動力に差がある。
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作者名:パスタ好きのさらさん | 作成日時:2022年10月7日 14時