第一章 ページ4
というか私、冬木にちゃっかり左横の席に座られてるし。
朔「ってことで!」
蔭「……会長に言うわ。パワハラがいますって。」
そうやってブツブツ言いながら右横の席に座ってきたコイツは、
普段は班内の戦闘成績は最下位で全く役に立たないと思われがちなのだが、肝心な時にはしっかりとやってくれる、所謂万能効率女子だ。
橘「で、会長は?遅くない?あと佐戸ちゃんとか
冬「流石に遅すぎるな。探しに行くか。」
蔭井といつも通りの茶番劇…ならざるものをやっている間に既に15分は経っていた。
朔(確かに遅すぎる……。)
普段、藤堂会長は10分前にスタンバイしていて、早めに行きがちな私が入っても絶対にそこに座っている。
だからこそ、何かあったんじゃないかと、恐らく口にしないだけでここの部屋にいる全員が感じているだろう。
我々暁学園生徒は、少なき軍事学校の生徒。
…故に、いつ不覚の出来事が起こるかわからないということである。
昔はこの紫苑国にある軍事学校はここ、暁学園しかなかったそうで、200年前の大戦争では人手が足りず、一般学校の生徒まで招集する”学徒隊”制度があったらしいが……。
朔(そんなの、酷だよなあ本当。)
私達ですら、この状態で戦場に向かえるのか怪しい状態だ。
何せ、200年間も何も起きていないのだから。
それなのに、何の対策もしていない一般人が戦場に放り出されるなど…言語道断だ。
朔(一体皇室はなにをしていたんだ。)
この国の政治は実質、皇室が握っていた。
周辺諸国はこの200年間で相次いで革命が起こり共和制へと変化していったが、我が国のみ皇室が残っている。
故に政は皇室が担っているのだが……。
朔(何だか、気に食わないんだよね。)
はっきりとした理由はない…けど。
私は昔から皇室に対して、煮え切らない嫌悪感にも似た感情を抱いている。
冬「…とりあえず探してくるよ。」
そう言って痺れを切らしたように冬木が立ち上がると、丁度タイミング良く、扉が開かれた。
藤「皆、遅くなってごめんね。」
橘「あぁ、別にいいけど理由は説明してくれよな。」
藤「勿論だ。さぁ、皆席について。」
35分後、藤堂千里、そしてそれに続いて雷堂縁、佐戸ゆりの3人がやってきて、ようやく全員が揃った。
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作者名:パスタ好きのさらさん | 作成日時:2022年10月7日 14時