逢瀬 ページ4
国木田の放った銃が逸れたわけではない。
ただ、“何かに弾かれたように”先端が四散した。
「＿＿＿＿＿なッ！？」
国木田が驚き一歩後ずさる。
そして、次に起きた出来事が更に驚愕を齎す。
「国木田さ＿＿＿痛ッ」
国木田に近寄ろうとした敦の腕から血が吹き出たのだ。
何にも攻撃されたわけでもないのに、いきなりできた傷に社員は不用意に動けなくなる。
其の間にも、人物と太宰の《逢瀬》は続いていて、だがそれを知らない社員は呆然とそれを見守る。
「待っていたよ、君を」
『＿＿＿＿＿＿＿』
「其の髪も、紅の瞳も」
『＿＿＿＿＿＿＿』
「攻撃の間合いも全部知ってる」
太宰が言い切った時、とうとう短刀の先端が太宰の首に当たる。
命の危機に晒されているというのに、太宰は余裕な態度を崩さない。
何故なら＿＿＿＿＿
「君は私を殺せない筈だ。
君に殺されるなら私は良いのだけれど」
『＿＿＿＿＿馬鹿言わないでよ』
はっきりと聞こえた人物の声＿＿＿＿蓮の声。
太宰は更に笑みを深め、鳶色の其の瞳に熱い気持ちを溜め込む。
『俺に太宰さんが殺せるわけないじゃん』
「そうだね」
短刀を懐に仕舞う蓮。
太宰が、蓮の被っていた襤褸のフードを外す。
それによって露わになるの蓮蓮の素顔で。
社員は息を呑む。
＿＿＿＿＿蓮の顔が余りにも綺麗だったからだ。
『＿＿＿＿＿貴方に伝えたい事があります』
「＿＿＿＿＿＿＿」
『俺は人を好きになるのは簡単じゃないと思う。
其の考えは今も変わらないよ』
彼女は美しく、四年前と変わらない笑顔で言った。
『＿＿＿＿＿でも、俺は貴方が好きです。
太宰さん』
「＿＿＿＿＿うん。
私もだよ、蓮」
太宰が優しく、蓮の頬についた血を拭う。
瞳に溢れそうなほど涙を溜め込む太宰に、国木田は驚愕を隠せない。
それ程に、太宰にとって蓮の存在は大きいのだ。
＿＿＿＿＿顔を近づけ、笑い合う二人を悪くいう者はいない。
四年越しに果たされた、《シシャ》と、《シシャ》に愛された人物の逢瀬。
短く長い、
ラッキーキャラ
樋口一葉
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Cabby - NEKOさん» 御免なさい、たまに出てしまうんです………おそらくバグか何かかと。気付いたので修正させていただきました。NEKOさんも、無気力ななさんもご指摘ありがとうございます！ (2019年12月25日 19時) (
レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
無気力なな(プロフ) - 私もです！！なんか変な字がたくさん出てきた (2019年12月24日 19時) (レス) id: 9b1d70f3c6 (このIDを非表示/違反報告)
NEKO(プロフ) - すみません、めっちゃ文字化けしてるようなのですが何故でしょう？ (2019年12月24日 18時) (レス) id: 14e69bc545 (このIDを非表示/違反報告)
Cabby - NEKOさん» ありがとうございます！未だ続きますので、宜しくお願いします (2019年12月22日 15時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
NEKO(プロフ) - これからも楽しみにしてます！完結になってたのでもう終わっちゃったのか焦っちゃいました..笑 (2019年12月21日 21時) (レス) id: 14e69bc545 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鸞宮子 | 作成日時：2019年12月14日 18時
