酒家妓楼 /sh ページ12
※遊郭パロです。序盤下ネタぶっ込んできます。
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「なーぶるーく、オススメのとこ無いのー？」
「えー僕？最近は三浦屋の鯉雛花魁がべっぴんさんだけどぉ……」
ガヤガヤと騒がしい食事場。今日も男共がむさ苦しく動き回っている白尾国軍食堂である。
しかしそんな中、幹部であるきりやんは周りの声に掻き消されてもおかしくない声量でぶるーくにそう尋ねる。
「えっ？なになに、何の話？」
「遊郭」
「ﾌﾞﾌｫｯｯｯｯ」
嬉々としてその会話に混じるNakamuであるが、流れ弾が当たったシャークんは飲んでいたスープを吹き出した。
長年の付き合いである面々はそれを聞き逃すことなく満面の笑みで問い詰める。
「どうしたのシャークん？もしかして遊郭行ったことないとか？？？」
「……別に、興味ねぇ」
「あーなるほど、つまりどうて」
「おい！！！！」
「あーはっはっはっwwwwwww」
バンバンバン、と机を叩く音が耳をつんざく。ノリが完全に男子中学生である。
軍人とは思えないほど白い肌を真っ赤に染め上げて、居心地の悪そうにシャークんはそっぽを向いた。
「まぁ拗ねんなって。いい女の子聞いたし俺今日行くけど来る？」
「行きたいなんて言ってな」
「素直じゃないな〜シャークんは」
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桃色の淡い光が立ち並ぶ店たちを照らす。あまりの人混みとその明るさから、思わず日中かと錯覚させてしまいそうだ。
誰が呼んだか花街。しかし男女の色恋が混ざり合うこの場で花なんて上辺だけのお飾りに過ぎない。
「ひゅう、久しぶりに来たねぇ」
「俺ちょっと行ってくるわ！」
「僕もー！！」
「じゃあシャークんは俺が見とくわ」
「子供扱いすんな」
蜘蛛の子を散らすようにNakamuとbroooockは店に入っていく。慣れているようで恐らく常連に近いのだろう。尤も、仕事が仕事でもあり足はそこまでだとは思うが。
「とりあえずー……お、運がいいね」
「……！！」
足が半分止まりかけていた頃。しゃん、と鈴の音がふと鼓膜を揺らす。
反射的に顔を上げるとそこには、
「花魁道中かー……あれは、A花魁だね」
目元を覆い隠すように紅の和傘を開いた女性がいた。氷霧を彷彿とさせるような白く塗りたくられた肌に、メリハリを付けさせる色とりどりの反物。ヒールよりも遥かに高い下駄を諸共せず、一切の綻び無しに優雅に歩く花魁がいた。
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作者名：りつ | 作成日時：2022年5月16日 18時
