▽▼▽▼▽ ページ44
▽▼▽▼▽
あれよあれよと日は進み、今日はとうとうお見合い決戦日。
見合い話があった次の日には相手の写真が送られて来た。
これがなかなかのイケメン。
しかも高学歴。
Aと同じ医者とあらば、叔母さんとしては何としてでもこの話を進めたいだろう。
ただ俺は、何としてでもその話を食い止めたい。
いや、食い止めなければならない。
「お見合い終わったら連絡して？迎えに行く。
間違っても、次の店に…なんて許さないからね？」
運が良いのか悪いのか、今日は仕事がオフだった。
変装して付いて行ってやろうかとも考えたのだが、絶対にやめてくれとAに怒られた。
A「大丈夫、分かってるって。」
一応、叔母の手前があるからと言って買い揃えた見合い衣装。
黒のワンピースに、黒いヒール。ワンポイントで、ベージュのクラッチバッグ。
くっそ。こんな綺麗な姿を、見知らぬ男に見られるのか…。
「結婚を前提にって言われても、絶対断われよ？
Aが断れないなら、俺が断ってやっても良いから。」
そんなことをあの日から毎日言っていたせいか、少しうんざり気味の彼女。
でも、耳にタコが出来るぐらい言っておかないと心配だ。
こんな仕事をしているせいで、Aの婚期が遅れてるのも事実。
俺も少しでも早く彼女と家族になりたいと思っているけど、そう簡単に物事は進まない。
Aが本当に結婚したいと思っているのなら、現実的に結婚を考えられる相手のところに行ってしまうだろう。
A「私はまだ結婚するつもりなんてないし、結婚するなら翔くんしかいないの。
だから、そんなに心配しなくても大丈夫だから。」
あまりにも自然過ぎて聞き逃してしまいそうになったが、俺しかいないって言った？
結婚するなら俺しかいないって…。
だよな。そうだよな。
俺にもAしかいねえもん。
A「じゃあまたね。行ってきます。」
俺の肩に手を置いた彼女は、軽く唇と唇を合わせ、颯爽と家を出て行ってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 805人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saori(プロフ) - さくらさん» さくらさん、コメントありがとうございます！そんなことを言ってただけるなんて、嬉しい限りです ^o^ また、新しいお話をupしましたので、おヒマな時にでもぜひご覧ください！！！ (2016年9月20日 23時) (
レス) id: 1c51b5a857 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - もうsaoriさんの新しいお話しは拝見できないのかなーと寂しく思ってふらーと開いてみたらなんと更新されていて。。。とっても嬉しかったです！！私たちsaoriさんのファンはいつまでも新しいお話しお待ちしておりますよ(*´ω｀*) (2016年9月2日 11時) (レス) id: 65bcdb86d1 (このIDを非表示/違反報告)
saori(プロフ) - 優樹菜さん» 優樹菜さん、コメントありがとうございます！本当に超短編集ですが、お楽しみいただけると幸いです。あと1〜2回ほど更新予定ですので、ちょくちょく覗きにいらしてください！！！ (2016年8月24日 23時) (レス) id: e576a4c883 (このIDを非表示/違反報告)
優樹菜(プロフ) - saoriさんの作品大好きなので、超短編集もすごい楽しみです！！ (2016年8月20日 0時) (レス) id: a7dee15085 (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 翔さんの俺様系の長編小説が読みたいです書いて頂けないでしょうか？お願いします！ (2015年5月29日 0時) (レス) id: 5427e39a73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：saori
| 作成日時：2015年2月21日 23時
