七 海 ページ19
【 you 】
全ての患者の処置が終わったのは、そろそろ日が沈むという頃だった。
待合室のソファーに座り疲れを取るために伸びをしていると、缶コーヒーを二本持った七海がやって来た。
七「お疲れ様。」
隣に座った彼女はそのうち一本を私に渡し、プルタブを開ける。
「久しぶりだったからね、本当に疲れた。」
ヘリが飛ぶ時のあの浮遊感。
やっとこの場に戻ってきたんだと実感した。
「でも、私の居場所はここなんだって改めて思った。」
慌ただしい空気も、騒がしいあの光景も、全てが私の存在意義を示してくれているようだった。
七「当たり前でしょ。
Aの居場所はここにしかないんだから。」
研修制度を終えて、救命医になってもう何年経つのだろうか。
ここに配属されてからずっと、七海と一緒に患者を救ってきた。
これからも、きっとそれは変わらない。
七「それに、あんたの治療についていける看護師は私しかいないしね。」
どんなに難しい治療でも、七海がサポートしてくれるだけで乗り越えられる。
私にとって七海は、いなくてはならない存在だ。
七「じゃあ、私行くわ。」
カルテ整理が残っていると言う彼女は、コーヒーを飲み干して立ち上がった。
七「あと……、結婚おめでとう。誰よりも幸せになりなさいよ。」
去り際にさり気なく、そんな声が聞こえた。
まったくもう、七海は本当に素直じゃないんだから。
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saori(プロフ) - さくらさん» さくらさん、コメントありがとうございます！そんなことを言ってただけるなんて、嬉しい限りです ^o^ また、新しいお話をupしましたので、おヒマな時にでもぜひご覧ください！！！ (2016年9月20日 23時) (
レス) id: 1c51b5a857 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - もうsaoriさんの新しいお話しは拝見できないのかなーと寂しく思ってふらーと開いてみたらなんと更新されていて。。。とっても嬉しかったです！！私たちsaoriさんのファンはいつまでも新しいお話しお待ちしておりますよ(*´ω｀*) (2016年9月2日 11時) (レス) id: 65bcdb86d1 (このIDを非表示/違反報告)
saori(プロフ) - 優樹菜さん» 優樹菜さん、コメントありがとうございます！本当に超短編集ですが、お楽しみいただけると幸いです。あと1〜2回ほど更新予定ですので、ちょくちょく覗きにいらしてください！！！ (2016年8月24日 23時) (レス) id: e576a4c883 (このIDを非表示/違反報告)
優樹菜(プロフ) - saoriさんの作品大好きなので、超短編集もすごい楽しみです！！ (2016年8月20日 0時) (レス) id: a7dee15085 (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 翔さんの俺様系の長編小説が読みたいです書いて頂けないでしょうか？お願いします！ (2015年5月29日 0時) (レス) id: 5427e39a73 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：saori
| 作成日時：2015年2月21日 23時
