運命の出会いってこういうことですか？[佐野玲於] (ページ3)

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3話ページ3

「はよーございまーす」

涼「おはよ」

メ「あれ…？玲於、またそのジャケット？」

玲「えっ？」

龍「ほんまや。またや」

いやぁ…

「そんなことないでしょ。2日ぶり」

裕「2日ぶりって覚えとるあたり」

亜「珍しい」

隼「まっ、そのジャケットのデザイナーさんに会っちゃったらねぇ…着たくなる気持ちもわかる。」

「だろ！！」

隼「あっ笑やっぱりそうなんだ笑」

「…いや、別に。」

「「(どっちだよ…)」」

メ「そいえば、そのジャケットってどこで買ったんだっけ？」

「アメリカの店」

亜「さっすがー」

そう、日本にはない。アメリカのこじんまりとしたお店だった。

でも、外観がめちゃくちゃおしゃれで、惹かれて入ったお店。古着をリメイクして売ってて、オーダーメイドも可。と英語で書いてあった。Google先生。ありがとう。

ブランドというより、古着を押し出してる感じだった。店員さんもおしゃれだし、ひとつひとつの服もよく見ると同じのは無い。雰囲気そのものがすごい好みだった。

やべぇ…これかっけぇ！！

ラックにかかっていた、何着かのジャケット。
俺は、その中の1着を購入。その時、店員さんが嬉しそうに周りの店員さんにも何かを言って回っていた。

ああ…きっと、あの人がデザインしたやつだったからか…

今になってふと思う。

同い年くらいなのに、めっちゃ子供みたいに目キラキラさせて話してたなぁ笑

急に、ジャケット掴まれたときはびっくりしたけど…

なんて考えて、ジャケットを見る。

毎日着るのは、さすがにメンバーに何か言われそうだから適度に…と思うけどやっぱりしょっちゅう着てしまう。

でもそろそろ、このジャケットじゃ暑くなる。てか、すでにちょっと暑いし…

これを着てたらまた、会えそうだったから着てる…なんて、絶対言えない…。

また会いたい。そう思うのは、このジャケットを作った人だから。こんなカッコいいの作るんだから、他のも絶対カッコいい。見たい。着たい。だから会いたいんだ。きっと。

誰も聞いてないのに、心の中で言い訳。

ジャケットを着る季節もすぎて、結局見つからなかったな…って残念に思いながら、諦めかけてた。

なのに

「あっ！！」

「えっ…？」

会いたい。

と思ったのは、それだけの理由じゃなかった。

いやいやいや、ないない。

絶対…この人のデザインが気にいったから。

多分。