天然少女は恐ろしい。 ページ14
「お姉ちゃん!見てっ!」
学校から帰って玄関のドアを開けると、ちょうど奈子がそこにいた。
お気に入りのワンピースのポケットに手を入れ、ニコニコ笑っている。
「帰り道でね、いい物見つけてきたから拾ってきたの!」
それを聞いて、花とかきれいな石とかを拾ったんだろうな、と思った。
奈子はかなりの天然だけど、そういう物は普通の女の子と同じように好き。
だけどそれを拾ってくるのは奈子らしいというか…
私だったら絶対ムリ。
道に落ちている物を服に、しかもお気に入りの服のポケットに入れるなんて、考えられない。
「見て、じゃーんっ!!」
奈子が差し出した物に見入る。
黒くてよくわからない…って、これっ!
「ぎゃっ!!」
黒くて丸まっている物。
それも一つじゃなくて、奈子の手いっぱいに…!
「なんでダンゴムシなんて拾ってくるのよっ!!」
そう、それはダンゴムシ。
それを素手で触って、今までポケットに入れてたってこと?!何匹も?!
「信じられないっ!!あんた大丈夫?!」
そう叫ぶと、奈子は不思議そうに首を傾げた。
「え?可愛いでしょ?」
可愛くないっ!
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