【おそ松さん（幼児松）】赤塚幼稚園【短編集】 (ページ8)

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生と死～年中松～ページ8

一松「っ……うぅ…ヒックッ…。」

チョロ松「えっ？どうしたの？」

A「どうしたの？一松くん。」

一松「…ちょろまつおにいちゃん……せんせい……。
　 …あのね…あのね……これ……。」

そう、涙目で指をさした先には猫がいて、近くには子猫がいた。

でも、大きい方の猫は、死んでしまっていた。

チョロ松「あっ……。」

一松「…ちょろまつおにいちゃん……せんせい……うぅ……。」

チョロ松「……せ…せんせい……うぅ……どうしよ……ヒック…。」

チョロ松くんも一松くんにつられて、泣き出してしまった。

A「……ちょっと難しい話だけど、聞いてくれる？」

そういうとチョロ松くんも一松くんも私の方を向いてくれた。

A「あのね、生きているものは必ず死ぬ時がやってくるの。」

チョロ松「っ……。」

一松「……で…でも…。」

A「うん、それでも悲しいよね。」

一松「…うん。」

A「死ぬ時がくる…だから、この生きている時間を
　大切にしなくちゃいけないんだ。」

チョロ松「…うん。」

A「…この子猫も、たくさんの時間を生きてほしいと思わない？」

一松「…おもう…でも……のらって……しんじゃいやすいんでしょ？」

A「…そうだね。じゃあ、どうしたら良いと思う？」

チョロ松「……かう…？」

A「正解！」

猫嫌いの子や、猫アレルギーの子はいなかったはずだし、

ちゃんと躾けておけば大丈夫だろう。

一松「でも…かうのって、たいへんなんでしょ…？
　 …ぼくのせいで……せんせいに…たいへんなことを……。」

A「大丈夫だよ、ちゃんと育てる。」

一松「じゃ…じゃあ、ぼくもてつだうっ！」

チョロ松「ぼくも！！」

A「ありがとう。」

親猫はちゃんと埋めてあげて、子猫は幼稚園で飼うことになった。