【おそ松さん（幼児松）】赤塚幼稚園【短編集】 (ページ2)

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英語～色松～ページ2

カラ松「てーちゃー！！」

と、少しドヤッとしながら言うカラ松くん。

A「すごいね！英語覚えたの？」

と褒めると、少し得意げになる。

一松「そ……それくらい、ぼくだってできるし……。」

と、一松くんも近づいてきた。

カラ松「じゃあ、いってみてくれっ！！」

一松「えっ！？えっと……。」

そう言われるとは思わなかったのか、一生懸命考えている。

カラ松「できるんじゃなかったのか…？」

自分だけだと思っていたのに、「ぼくもできる」と言われ、

少しムッとしてしまったのか、カラ松くんが少し強めに一松くんに言う。

一松「でっ…できるしっ！！えっと…えっと……きゃっとっ！！」

一松くんはやっと思いだせてほっとしたのか、少し微笑んでいた。

それと対照的に、カラ松くんはさっきよりもちょっとムッとしているように見えた。

カラ松「じゃあ、とまとは？」

一松「えっ！？………と……とまーとっ！！」

なんとなく、英語っぽくしたんだね…。

でも、ほとんどあってる…。

すると、負けじとカラ松くんがどんどん問題を出していく。

カラ松「ぽてと！！」

一松「えっと…ぽてーと！！」

カラ松「たまご！！」

一松「えっと…たまーご！！」

カラ松「ふっ、いちまつ…。たまごはえっぐというんだ！！」

一松「っ…う…うるさい！！」

カラ松「しっているんじゃなかったのか？」

と、悪戯っぽくカラ松くんが言ったことで、一松くんは少し泣きそうになっていた。

一松「べ…べつに…ぜんぶをしってるとは……いってないし……。」

カラ松「おれのほうが、うえだったようだな！」

一松「っ……。」

一松くんの目にはどんどん涙がたまっていく。

そんな二人に、私は話しかけた。

A「二人とも、すごいよ！」

一松「えっ…？だって…ぼく……。」

A「だって、こんなに小さい時から英語が喋れる人、
　あんまりいないと思うな。」

一松「…そ…そう……？」

と、少し照れたように一松くんが微笑んだ。

その目にはもう涙は無かった。

A「だから、二人でこれから英語、たくさん覚えていけば？ね？」

そう言うと、二人はこくんっと頭を縦に振った。

そして、二人で見合うと、お互いに微笑んだ。

カラ松「ごめんな、いちまつ…。」

一松「ううん…。ぼくこそ……ごめん…。」