検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:123,776 hit

勘違い1つ ページ3

私は今最終選別の会場である藤襲山へと向かっている。とはいえ、私が選別を受ける訳ではなく、それとなく観察して特に将来有望な隊士が居ないか見るだけの簡単なお仕事だ。

強い隊士は自ずと生き残るので正直お飾りの仕事ではあるのだけれど、一応頼まれているのでバックれる訳にはいかない。幸い、観察方法は完全に私に委ねられているので他の候補生になりすまして観察する事にしている。


選別に参加するにあたって簡単な参加者名簿を事前に受け取っていたのでそれを思い出す。そういえば少し気になる人物が居たのだった。変わった名前の人物で、なんでも育手が元柱の人物らしい。確か名前は____

考え事をしていると、突如浮遊感が私を襲った。咄嗟に足元を見るとどうも階段から足を踏み外したらしい。この山の階段は長くて、転がり落ちたらただじゃ済まない。少なくとも二三箇所の打撲は覚悟しなければならない。

いくら任務とはいっても、移動中に余所事するんじゃなかったー!!

今更身に染みて感じたところで時すでに遅し。覆水盆に返らず、だ。実の所滅茶苦茶怖いし受け身のスキルがあるとはいえ痛いものは痛い。

最後の抵抗として落ちゆく間に手足をじたばたと暴れさせていると私の左手を誰かが掴んだ。

『およ…?』

「キェェェッ(汚い高音)大丈夫?大丈夫じゃないよね?依然落下してるもんね?!!!ごめんね俺非力だから君を掴んで止めようとしたら俺諸共落ちちゃったやァァァァァァっー!!ダメだーっ俺最終選別受けずに死んじゃうわー!!でもこんな可愛い女の子とならアリかな?!!いやでも死にたくないアァァッ!!」

私を掴んだのはたんぽぽみたいな髪型髪色の汚い高音を発する男の子___そう、先程名簿で見て印象に残っていた少年、我妻善逸だった。

彼はひとしきり騒ぎまくったが地面が近づいて来る事に気付くと「危ない!」と叫んで私の頭を抱え込み、自らを緩衝材にして着地(もとい落下)した。

彼はしばらく衝撃を全身に受け身悶えしていたが、ハッとしたように半身と抱えていた私を起こして言った。

「いつつつ……だ、大丈夫?咄嗟に頭は守ったつもりだけど怪我してない?」

私は彼を巻き込んだばかりか庇ってもらったというのに、彼は自分の心配よりも真っ先に私の様子を伺った。
彼には感謝してもしきれない___今この場でお礼は出来ないけれど、せめて言葉だけでも伝えなくては。そう思って私は立ち上がって口を開いた。

勘違い2つ→←わちゃわちゃ設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (90 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
202人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 冨岡義勇   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

エナ(プロフ) - 腹黒やばないがツボった (2019年9月15日 12時) (レス) id: 11aae5328b (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - アリアナさん» お返事遅れてすみません!時透くんですね、了解です! (2019年9月4日 15時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
アリアナ - もし良ければ番外編とかで時透くんとの絡みがあったらうれしいです。 (2019年9月2日 22時) (レス) id: 99796aaed6 (このIDを非表示/違反報告)
さんまるてぃん(プロフ) - 無気力みかんさん» 乙音ちゃん良いですよね…ツンデレの師として崇めてます (2019年8月27日 20時) (レス) id: c51e84ebb6 (このIDを非表示/違反報告)
無気力みかん(プロフ) - お、乙音ちゃんみたいだ………萌え (2019年8月26日 18時) (レス) id: d571eebd63 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さんまるてぃん | 作成日時:2019年8月19日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。