〃 ページ7
*
「少し血が出てるから、絆創膏はっておくね？」
「....ありがとうございます。」
ずいぶん派手に転んじゃったなぁ..
少し痛む傷をみて、ぼんやりとそう思った。
あのとき、人通りが少なかったからいいものの、数人には無様にころんだのを見られたと思う。
あぁ、わたしのキャラが...。
「はい、終わりー。」
「すみません。」
...なんでこの人と話すときは、敬語になってしまうのだろう。
やっぱり、生徒会長さながらの強いオーラ、かな？
絆創膏を貼り終わった浦田さんに、先生が声をかける。
「ごめんねー、浦田くん。私このあと用事あるから...もういかなくちゃ。」
「あぁ、はい。」
保健室から出ていく先生。
今思ったけど、お前が絆創膏貼れや。
「...じゃあ、浦田さん。私、教室戻りますね。」
沈黙がちょっと怖くて、私は名前を覚えてもらうという本来の目的を忘れ、保健室から出た。
否、出ようとした。
「....手、離してくれますか？」
「お前が質問に答えてくれたら、な。」
怖い。
痛いほど強く掴まれた腕と、さっきとはまるで違う口調から、本能的にそう思った。
「じゃー、質問ね。
昨日から、俺のまわりをウロチョロしてるみたいだけど、なんなの？」
翡翠色の瞳が、わたしを逃さまいと鋭く光った。
一瞬気迫に押されるけど口をぎゅっと結んで見つめ返す。
「別に、ウロチョロなんかしていませんけど。」
「あ？」
低い声に押されるように、一歩下がったら背中に固い感触。
壁、だ。
ドンッ！
私の肩の近くに手がおかれる。俗にいう壁ドン状態。しかし、ドキドキなんかしない。
いや、ドキドキした。怖い意味のほうで。すっごいドキドキした。
すぐ近くにある、整った浦田さんの顔。瞳は相変わらず冷たくて。彼は、口を開いた。
「お前、嘘下手。はやく言えよ。」
無意味に甘いその声に、催眠術をかけられた様だった。
口から、勝手に言葉が出てくる。
「私と、勝負してほしいんです！！」
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嗄乃 - ホシグモさん» コメントありがとうございます！ぐへ……ぐへへ……(変態)ついにデレ浦田さんを書くときがっっ！！ (2018年7月31日 9時) (
レス) id: 500f12b7ce (このIDを非表示/違反報告)
ホシグモ - お？お？お？うらたさん…！あなたまさか…！いや〜実に続きが楽しみですね〜（ニヤニヤ） (2018年7月31日 0時) (レス) id: c0bf021662 (このIDを非表示/違反報告)
嗄乃 - エデンの園さん» うわぁああ、そのように言って頂けて嬉しいです！！更新ペース遅くて申し訳ないです…。夢主ちゃんと浦田さんを早くくっつけちゃうためにも、バンバン更新したいです！！いや、します！！ (2018年7月30日 20時) (レス) id: 500f12b7ce (このIDを非表示/違反報告)
エデンの園(プロフ) - めっっっちゃ面白いんですけど！！大好きです！！頑張ってくださいね！！ (2018年7月30日 6時) (レス) id: 897b34fdb6 (このIDを非表示/違反報告)
嗄乃 - ホシグモさん» いつもコメントありがとうございます！！うーん、恋をしたことがない超鈍感夢主ですからね...。気づくのはまだまだ先になりそうです(笑) (2018年7月10日 22時) (レス) id: 500f12b7ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嗄乃_さの | 作成日時：2018年6月9日 21時
