流れ星がふる夜に (ページ11)

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犯人焼死体ページ11

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「これは、致命傷というわけではなく、直接的な死因は火災による焼死です」

「…じゃあ、殴られて、火をつけて、殺されたと。」

「！それじゃ、事件になっちゃうだろ！！」

『それを解決するのが毛利さんたちですよね』

毛利さんたちを呼びました。

さすがに呼ばないと、と。

本当に、漫才みたいだ。

笑ってしまう、楽しすぎる。

いや、笑っちゃダメだ、この状況では。

よし、説明しよう。

皆と目を見合わせる。

「不自然な点がもう１つ。９番さんは、仰向けで寝ていたせいで後頭部を含め背中の一部分が焼け残っていたのですが」

『腰の部分に、線状の皮下出血を見つけました』

線状、私もあまり見ない。

見るとしても…線で縛らないと。

「…で、遺体発見時の現場写真を見てみると、炭火した紐のような物が見える」

『あーなら、見たことあるわそーゆーの。縛られたんだ』

「皮下出血が残るほど、キツく」

まさかの私の見たことがあるご遺体だった。

成る程、そうか。

なら…。

『誰かさんが、縛りーの殴りーのして、放火』

「まるっきり、事件じゃねえか！」

『いやだから事件だって！』

どこを聞いてたら事件じゃないと思うの！

ただの火事は有り得ない。

「ロープの太さは、直径で１㎝程度」

『はー…、１０名の皆さんの身元を特定するだけでも…大変なのに』

あー、と言って顔を手で覆う。

一番覆いたいのは毛利さんだろうけど。

「犯人、どこ行ったんですかねー」

「一緒に焼けちゃった…？」

「放火犯が逃げ遅れて、焼死する事例あるからね」

『間抜けすぎるけど』

今回もそんな所だろう、と私は笑った。