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貴「華里!はぁはぁはぁ……華里!華里!はぁはぁ……華里〜…」
ここは病院。手術室のランプが点灯する。
手を組み、私は祈っていた。
『華里を、助けて下さい。』
ただこれだけで良いから。
……ふと思う。
自分はなんて無力なんだろうと。
ただボーッと立ち尽くして祈ることしか出来ない私はなんて無力なんだろうと。
友達なのに、大切な親友なのに…。
華里は階段から落ちた。
ちょうど通り掛かって人だかりが出来ていたから覗いたら…………
華里だった。
そうこうしている間に手術は終わったようだった。
先「羽否(はいな)華里さんは、一命を取り留めたものの、とても危険な状態です。」
先「まず脊髄を損傷し、もう歩くことは厳しいかと。そして、意識がもう二度と戻らない可能性があります。つまり、植物状態になる可能性がある、ということです。」
どうしてこんなにも淡々と話せるのだろう。
あぁそうか。他人事だからか。そうだ。人を簡単に信じちゃいけないんだった。
先「主治医からは以上です。何かありましたら、気軽にお声かけ下さい。失礼します。」
華里?どうして?もっと一緒に居たかった。
その後3か月華里は意識を取り戻さなかった。
華里の家族も私も泣きながら、華里に本当のさよならをした。
華里。ありがとう。
私に沢山の思い出をくれて。
私と友達になってくれて。
今まで生きてくれて。
本当に本当にありがとう。
そっちでも元気でね。
『ありがとう。』
そう声に出して言ったとき、どこからか華里の声がして、私の声と重なった気がした。
華里もありがとうと言ったからだと思う。
すると訳もなく目から水が溢れる。
走馬灯のように華里との思い出が蘇る。
私が公園で一人になって泣いていた時
「『♪自分が信じた道を歩いていけばそれは正解への扉に続く道になる
時にはみんな泣きたくなる日もあるだけど
その涙をこらえて笑えばきっと気付かぬうちに素敵な明日になる♪』
この歌知ってる?夏南(かな)の歌。友達だから助けてあげる。」
そういって私を救ってくれた。
私が転びそうになったのを華里が受け止めて逆に華里が怪我をしたこと。
みんなみんな華里が私を助けてくれた。
貴「うっ………華……里ぃ…っあり………がっと……」
でもふと思い出した。
ー涙をこらえて笑えば素敵な明日になるー
なら………笑わなきゃ!
ねっ!華里!
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瀬奈(プロフ) - 陽真莉さん» えと……どうすれば…?まぁちょいと探してみるわ! (2016年3月24日 20時) (レス) id: 00fbdd9f6e (このIDを非表示/違反報告)
陽真莉(プロフ) - ありがとー!てか有岡!あ、ボードで話さない? (2016年3月23日 18時) (レス) id: 5d4b3b58d2 (このIDを非表示/違反報告)
瀬奈(プロフ) - 陽真莉さん» 大丈夫よ〜♪なんかね…作品が…物凄い方向に(笑)どうなんのかわかんねぇ(笑)ひまの作品読んで、評価してお気に入りして伊〜野?尾っ慧!← (2016年3月22日 23時) (レス) id: 00fbdd9f6e (このIDを非表示/違反報告)
陽真莉(プロフ) - 住まないじゃない!スマホだよ!間違ったぁ~!ごめん!スマホだからログインしてあるよ~ (2016年3月22日 20時) (レス) id: 5d4b3b58d2 (このIDを非表示/違反報告)
陽真莉(プロフ) - 瀬奈!ひまりだよ!住まないからこんばんはー♪パート2来たね!お気に入り登録する~♪私も小説書こうと思うから読んで~!プロフ見てね♪ (2016年3月22日 20時) (レス) id: 5d4b3b58d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀬奈 | 作成日時:2016年2月23日 20時