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三ツ谷とクレープ買ってフードコートに座って
並んで食べた。

私に気を使ってくれているのか、佐野の話や
東卍の話は一切しなかった









『ねぇ、三ツ谷…なんで私佐野に振られたのかな』









そんな三ツ谷の優しさには気づいていたが
私は三ツ谷に話したい気持ちを抑えられず聞いてしまった





三ツ谷は一瞬困った顔をしたが、
すぐ表情を戻し私に向き合った









「…マイキーもマイキーなりに悩んでんじゃねえの
あいつ、お前のこと大好きだったし」









『お前のことなんて最初から好きじゃかった、なんて言われたんだよ?それも突然。つい最近まで私の部屋でどらやき食べてたやつが』






振られる一週間前だって、私は佐野とCB250T(バブ)に乗って出かけたし、佐野ん家に強制連行させられたり、ファミレス行ったりいつも通りだった









ほんと、何が原因なんだか。









「…マイキー、お前辛ぇな」









三ツ谷がなにかボソッと呟いたけど
たくさんの客の声にかき消されて聞き取れなかった









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『ありがと、三ツ谷また誘ってね』









「おう、お前もなんかあったら言えよ」









三ツ谷が家まで送ってくれた、
両親からは今日仕事で遅くなるってメールが来てた




一人っ子の私は家に一人なんて慣れている
部屋に直行し、ベットに顔をうつ伏せにして壁に飾られた写真を眺めた









あれは、東卍創設したばっかでみんなではしゃいで海行った時の写真。

あの頃は一虎もいたっけ、ボコボコになって帰ってきた場地を手当してたら佐野が妬いて拗ねてたっけ



その隣にあるのが佐野と私で初めて出かけた時の写真。まだ髪の毛が短かった佐野の数少ない大切な写真









思い出したら、自然と涙が出てくる
毎日こんな夜を過ごして、佐野を想って泣いて。









そんな私のこと、佐野はなんとも思ってないんだろうな









ねぇ、佐野


ずっと私ばっかりなんだよ
佐野が告ってきたくせにね。









________


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作者名:三ツ谷サイダー | 作成日時:2021年8月23日 13時

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