目が覚めて ページ5
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佐野と別れてから、二週間が経とうとしていた
あれから会うことはなかったし、東卍のメンバーとも
中々会わなかった。
三ツ谷とぺーやんとは同じ渋谷第二中で
たまに顔を合わせるくらい
「大丈夫?最近元気ないよ」
『大丈夫大丈夫、ちょっと疲れてるだけだよ』
友達にも気を使われてしまうくらい、
私は落ち込んで見えるのだろうか
実際佐野と別れて、心の中がえぐり取られたかのようにポカンと空いて、時間が過ぎていくのが早く感じた。
あんなに楽しみだった放課後も、佐野がバイクで迎えに来てくれた夕暮れも夜も全部楽しくない
毎日頭から離れることなく、
私の真ん中に居続けている
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放課後、日直だった私は教室の軽い清掃を終えて
帰る支度をしていた。
「A」
懐かしい声に振り返ると、
教室のドアに三ツ谷が寄りかかっていた
『三ツ谷…?どうしたの』
「なぁA、俺の“
_______________
潮風の匂いがする、海の近くを走っているのだろうか
三ツ谷の腰に遠慮がちに腕を回し周りを見渡す
『ねぇ、三ツ谷急にどうしたの?』
何かお願いごとでもあるのだろうか、
それにしても三ツ谷の後ろに乗るのは久々だなぁ、
二人でどこかに出かけるなんて、佐野と付き合ってからは一度もなかったから。
「んー、お前マイキーと別れてから元気ねぇから」
“俺心配してたの”
さすが三ツ谷、やっぱり気づかれてた
三ツ谷は昔から変わらないなぁ
『大丈夫だよ、でも三ツ谷こそ大丈夫?
私と会うなって言われてるでしょ“佐野から”』
「ん、大丈夫だろなにかされるって訳でもねぇし
お前一人にできねぇよ」
やけに優しい三ツ谷、いつもだけど
バイクを止めると、降りやすいように手を貸してくれる三ツ谷
「お前、何食べたい?」
連れてこられたのは、昔佐野ときた小規模のショッピングモールだった
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作者名:三ツ谷サイダー | 作成日時:2021年8月23日 13時