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命を賭ける意味 ページ50

林檎が生徒集会で爆弾発言をした事。無花果はこの学校のグラス特進科の教師で、イタリア帰りのジェラティエーレである事。
そして冴花の身に起きたことと、椰子が置かれている現状の全てを話し終え、玲に順番が回ってきた。

「私は…前生徒会にいました」

ようやく泣き止んだ玲が、そうゆっくりと話し始めた。

「皆さんの上に立ち…さまざまな横暴を正義と信じて疑わず行ってきました」
「へえ」
「自由な言動を押さえつけ…監視を続ける日々の中で、冴花さんを見かけました…傷付いている彼女を見て見ぬ振りする事は私には出来ず、何とか助けようと思いましたが、彼の力には到底敵う筈もありませんでした」
「その彼ってのは?」
「生徒会長を務めていた…西園寺瑛土です。あいつは…悪魔ですわ!」

またハンカチで目頭を押さえる玲に、苺が尋ねた。

「つまり、冴花さんを助けようとしたけど出来なかった。自分には力がないから。で、その西園寺ってのは悪魔なんだ」
「そうです」
「あんた、甘ったれすぎ」
「…え?」

苺の鋭い視線に、玲は思わずたじろいだ。

「今までおかしいことやってきたんでしょ?それが今度はいい人ぶって人助けして、自信がないからすぐに諦めて。悪魔?は?あんた今の今までそいつと仲良く恐怖政治やってきたんだろ?急に都合悪くなったら掌返してさ、自分が傷つかないようにしてるだけ。裏切りもいいとこだよ。覚悟も自分の気持ちも何一つ持ってない」
「…そんな」
「ああ可哀想だったね、ってあたしが言うと思った?大間違いだ!あんたはお嬢で、いつも守られてきたから!何もかも甘いの!頂上?笑わせんな!お前なんかが行く場所じゃない」

玲はもちろん、他の3人もしばらく言葉が出なかった。

「苺の言うとおりだ」

そう口を開いたのは、林檎だった。

「玲は、甘えすぎだ」
「林檎まで…」
「この状況を解決するんだろ?なら方法は一つだ。覚悟もなしに首を突っ込むからそうなるんだぞ、玲」

玲もショックを受けていたが、必死になって反論した。

「覚悟ってなんですの!私だってグラス特進科の…」
「特進科とか、そういうのはあんまり関係ないさ」
「じゃあ一体何が私には足りないんですの?覚悟って、夢のためなら簡単に人を傷つけることですの?」

林檎は席を立ち、きっぱりと告げた。

「違う。自分の夢に、命を賭ける覚悟だよ」

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紅映(プロフ) - 見た瞬間腹筋崩壊wwワロタww (2011年8月24日 17時) (レス) id: 3de99fac11 (このIDを非表示/違反報告)
ふりかけ - あほすぎるだろwwwww (2011年8月24日 16時) (レス) id: a3f2b589f8 (このIDを非表示/違反報告)
紅映(プロフ) - つみはし、右足のひざ下の方骨折してるみたいで、風呂掃除の長靴みたいな水色のやつはいてたww (2011年8月24日 13時) (レス) id: 3de99fac11 (このIDを非表示/違反報告)
紅映(プロフ) - あははwwふりかけじゃないんだから!喧嘩は売りませんw (2011年8月24日 13時) (レス) id: 3de99fac11 (このIDを非表示/違反報告)
海原 ハナ - 喧嘩かぁ?あ、ってかお久しぶりです!!紅映様!/喧嘩売るなら私が買ってやらぁ(笑) (2011年8月23日 20時) (レス) id: 99514ec7d1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅映 | 作成日時:2011年7月10日 16時

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